新収 DE KABOUL A SAMARCANDE / LES ARCHEOLOGUES EN ASIE CENTRALE2007/09/01 22:42

DE KABOUL A SAMARCANDE / LES ARCHEOLOGUES EN ASIE CENTRALE

Sveltlana Gorshenina、Claude Rapin共著、GALLIMARD、2001。

中央アジア考古学の概説書。カラー写真多数。6章立てになっており
おおまかにわけると、前半は近代史と考古学の歩み(2,3)、後半はヘレニズム、クシャン、ソグド(4,5)となっており、最後にソビエト、タリバンと考古学(6)について書かれている。

http://www.itineraires.com/fiche_livre.php?id_livre=15400

少々書き換え(9/3)

新収 UN SIECLE POUR L'ASIE2007/09/03 00:33

UN SIECLE POUR L'ASIE / L'ECOLE FRANCAISE D'EXTREME-ORIENT 1898-2000
Catherine Clementine-Ojha、Pierre-Yves Manguin 著 ,PACIFIQUE ,2001

1898-2000におけるフランス極東学院の活動を地域、分野別にふりかえったもの。ところどころに研究者の紹介がみられる。また写真が多数ふくまれる。

http://www.efeo.fr/
http://www.itineraires.com/fiche_livre.php?id_livre=14695

新収 しばらく続きます。2007/09/03 00:58

詳しくは後ほど。

 買った本に見るとおり、この時期にフランスで仕事をしてきたのですが(人によってはうらやましがられるが)ともかく、私は気負いが大きくて、俗に言う「テンパっていた」状態。

 出発前に出先の図書館で私が閲覧申請するような資料をみたいので案内を願いたいという某君の申し出があったが、私は自分の作業、交渉事で精一杯で、心にもスケジュールにも余裕無し。もうしわけないがお断りした。ともかくこの場を借りてあらためて失礼と非力をお詫びすると同時に、某君の時間をじっくりかけたチャレンジを望みたい。

 閲覧用に精細なデジタル写真が準備された今年からは、実資料閲覧のハードルは高くなっており、無名で若い私の口から、「彼も是非」などといえる状況にはまったくなかった。

 実際、渡航前に実資料の閲覧許可はおりず、写真と閲覧手順の再確認だけで帰国もやむなしと思ってでかけた。閲覧許可をもらった後も職員交替の毎に、特別許可がないとといわれ、そのたびごとに許可済みであることを確認してもらわなければならなかった。

 私は希望の資料を何点も実見できたので、結果オーライなのだが、あとで聞いたところでは事前に送った英文要旨を付けた何本かの関連業績の内容を高く評価してくれたことが幸いしたようだった。日本であれば、1点を閲覧するのにも相当な手続きを要するはずだし、保存の観点からいってもそのくらいで当然かもしれない。

  調査においてキャリア不足であることをあらためて実感すると同時に、短い期間ではあったが個人で活動せねば得られないものをつかめた気がした。それは単に資料を実見したことによるものではない。

 ともかくその実感もふくめ、調査内容は先行研究との対峙のうえ論文として公表したい。

書評・「世界史」の舞台にたったソグド人2007/09/03 20:52

岩本篤志、書評・「世界史」の舞台にたったソグド人(森安孝夫著『唐帝国とソグド人』講談社)、『東方』319号、2007年9月。

http://www.toho-shoten.co.jp/

同号掲載の他の書評も興味深い。

「唐令研究の新史料出現-天一閣明鈔本天聖令」
「開封の消えたユダヤ人を捜し求めて」
「清代モンゴル史研究の到達点」

新収 Le Musée Cernuschi2007/09/04 08:05

Société française de promotion artistique(ed.),“Connaissance des Arts:Le Musée Cernuschi”,Paris,2005.(写真左)
http://www.connaissancedesarts.com/

Paris-Musée,“Cernuschi Museum Guide”,Paris,2005.(写真右)

 セルニュスキ美術館はパリ市運営の東洋美術に関する美術館。2001-2004年に改装。コレクション対象は主に中国の青銅器、仏像、塑像、絵画(仏像、絵画には、日本のものもある)で、とくに中国のものが多い。セルニュスキ氏は19世紀の人だが、多くはその後の人の寄贈品や買い上げによっており、コレクションは近年出土のもの(?)にまでわたっている。

 自分の専門とする時代に目がいくのはしかたがないが、特に北朝仏や北魏から隋唐期の俑にはすぐれたものがおおいようである。たぶん展示のセンスがよいこともあるのだろう。小さな美術館ではあるが中国古代に関心があれば相当充実した展示となっている(宋、遼のものも少々あった)。B.Lauferの本で見たような印象的な俑のひとつがここにあった。

 ちなみに一番大きな展示物は江戸時代の作で目黒の某寺のものであったという仏像である。
 なお、私が訪れた際は、絵画類が展示されているであろう部屋には入れなかった。
 ギメ美術館とならんでアジア考古学では注目の美術館である。

新収 Ages et visages de l’Asie2007/09/05 18:18

“Ages et visages de l’Asie”, Musée des Beaux-Arts de Dijon, Dijon, 1996.

ギメ美術館所蔵品をもちいたフランスのアジア探検家、旅行家に関する展示の図録。展示は1996年6月から10月にディジョン美術館で催されたとある。

 インド、カンボジア、アフガニスタン、中央アジア、チベット、中国、朝鮮、日本とそれぞれの国や地域を訪れたギメ所蔵品にゆかりある人物を時間を追って紹介し、その後にギメの所蔵品を紹介するかたちになっている。中央アジアはペリオ(P.Pelliot)、中国はセガレン(V.Segalen)、日本はギメ(É.Guimet)と関連づけられている。
 セガレンについては寡聞にして知らなかったのだが、フランス、ブレストに生まれ海軍の軍医をしていた人物で、ポリネシアなどにもいっている。シャバンヌと連絡を取っていたようで、中国に関する著作も多いようである。図録表紙の向かって左端の人物がセガレン。

追加(9/6)
アフガニスタンはアッカン(J.Hackin)に関連づけられている。

ギメ美術館(日本語ページ)
http://www.museeguimet.fr/-rubrique4-

アフガニスタン文化研究所 Newsletter6 ○アッカンの紹介がある。
www.isca-japan.com/ENGLISH/pdf/NL/NL_6.pdf

ディジョン美術館(参考まで)
http://jp.franceguide.com/%e3%83%86%e3%83%bc%e3%83%9e%e5%88%a5%e3%81%ae%e6%97%85/%e4%b8%bb%e3%81%aa%e9%83%bd%e5%b8%82/%e7%94%ba%e3%82%92%e8%a8%aa%e3%82%8c%e3%82%8b/dijon/home.html?NodeID=203

新収 Kaboul, le passé confisqué2007/09/06 18:18

Francine Tissot , Dominique Darbois (Auteur),"Kaboul, le passé confisqué. Le musée de Kaboul, 1931-1965",Paris,2002.

 かつてカブール博物館に所蔵されていた展示品の図録。ほとんど白黒だが非常に鮮明で立体的な写真がおおい。ベグラムからのものが多くを占めている。解説文の中には展示品の発掘に寄与したアッカンの名も見える。展示品はユーラシア大陸における東西交流からみておもしろいものだが、カブール博物館は1993年の内戦で破壊されて以降、その展示品は略奪されたという。今はベグラムはもちろんカブールも大変危険なことは周知の通りである。

 2001年、タリバンによる大仏破壊があり、2002年には日本でもアフガニスタン関連の出版が目立ったが、この1冊も2002年に出版されている。 
 下にリンクした土屋先生の説明が参考になった。

秘宝たちの面影を求めて
www.accu.or.jp/archives/jp/profile/accunews/news341/341shotai.pdf

追記
 なんか欧文書誌の書き方がバラバラですが・・。まあ、そんなところで。

新収 Les Perses Sassanides, Fastes d’un empire oublié2007/09/07 17:19

“Les Perses Sassanides, Fastes d’un empire oublié”,Paris,2006.

 2006年9月~12月にセルニュスキ美術館で催されたササン朝ペルシアに関する展示図録。ルーブル美術館とセルニュスキ美術館がタイアップして企画され、展示品は大英博物館やメトロポリタン、エルミタージュ等19の博物館から優品が集められており壮観。貨幣や印章(印泥)にも鮮明な写真と専門的な解説が付けられている。先述のようにセルニュスキ美術館は常設で北朝隋唐の文物も所蔵しているためかシルクロードにも目配りした(文物の道は洛陽まで続いている)解説がなされている。すごい。

 中国で発見された貴石印章のいくつかがササン朝系のものであることを指摘した拙稿は、国内ではうさんくさげに思われているにちがいないが、ここならよく理解してもらえるだろうか。

展覧会の案内
http://www.fravahr.org/spip.php?breve30

拙稿
http://www.asahi-net.or.jp/~YW5A-IWMT/contents/china.htm

セルニュスキ美術館
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/09/04/1769755

新収 Chine : L'empire du trait2007/09/10 17:22

Nathalie Monnet(Authur,editor.) “Chine : L'empire du trait”,Bibliothèque Nationale de France ,2004.

 フランス国立図書館所蔵中国資料を紹介した2004年3月から6月に催された同題の展覧会の図録。BnF所蔵の5世紀から19世紀の中国書画を紹介している。
 私にとって重要であったのは図録に掲載される半数近くの写真がペリオ将来の敦煌文献のカラー写真であったということ。ざっとみて70点近くはあるだろうか。表紙は、唐人臨書・王羲之十七帖(Pelliot Chinois 4642。日本や中国では文書番号を「P.4642」と簡記するがページ数表記と紛らわしい)から文字をとっている。

 後日、所載の文書番号をここに紹介したいと思う。なおBnFはすでに所蔵する敦煌漢文文献すべてのデジタル画像化を完了している。

 昨年入手したものだが、ここに書き込まなかった(あまりに内容が充実していて個人的にはメモの必要がなかった)ので紹介。解説や参考文献類も充実しており、ある種、欧米の敦煌学を知る手段、工具書としても使える。
 逆に本書が解説する文書については、先行研究のひとつとして目を通すべき文献となる。

http://www.amazon.fr/Chine-Lempire-du-trait-Collectif/dp/2717722858

所載の文書番号(9/11追加。検索用です。P.T.とあるのはチベット語文献。他はPelliot Chinois(漢文文献)を「P.」と簡記。なお、本書には文書番号を図版番号に対照させた一覧が末尾に掲載されています)

 P.2002v,P.2006,P.2010,P.2124,P.2143,P.2151,P.2168,P.2170,P.2176,
P.2179,P.2195,P.2196,P.2347,P.2413,P.2457,P.2492,P.2495,P.2500,
P.2506,P.2510,P.2528,P.2540,P.2544,P.2559,P.2617,P.2683r,P.2780,
P.2823,P.2865,P.2876,P.2965,P.2967,P.3015,P.3050v,P.3074v,P.3075v,
P.3136,P.3358,P.3390,P.3501r,P.3561,P.3725,P.3658,P.3808,P.3905,
P.3951,P.3993v,P.4049,P.4095,P.4098,P.4500,P.4503,P.4505,P.4506,
P.4508,P.4511,P.4512,P.4513,P.4514,P.4518,P.4522v,P.4523,P.4524,
P.4639,P.4642,P.4998,P.5018,P.T.1293

紹介 The Silk Road: Trade, Travel, War And Faith2007/09/13 22:33

Susan Whitfield(ed.)、Ursula Sims-williams(ed.)、 The Silk Road: Trade, Travel, War and Faith、British Library、2004。

 2年前に入手。既に書名だけふれたが、中身にふれていなかったので直前の “Chine : L'empire du trait”,Bibliothèque Nationale de Franceと並ぶ図録として書き込んでおく。
 タイトルどおり、シルクロードに関する内容となっている。2004年にBritish Libraryで催された展覧会の図録。もちろん文書だけでなく、様々な文物が掲載されている。印章、筆、織物、俑など様々。


下のずらっと並んでいる数字は所載のスタイン将来敦煌漢文文献の文書番号(検索用)。( )内は掲載されているページ。

S.2241(120)、S.529(126)、S.1477(129)、S.3693(136)、S.2113v(136)、S.5659(136)、S.1946(147)、
S.4525(152)、S.231(164)、S.1285(182)、S.1897(182)、S.5571(183)、S.4397(192)、S.3728(194)、
S.1159(195)、S.5719(215)、S.351(216)、S.5603(217)、S.1360(220)、S.4172(231)、S.95(231)、
S.113(230)、S.3326(232)、S.612(234)、S.2200(239)、S.406(239)、S.5561(244)、S.5477(246)、S.527(246)、
S.4129(246)、S.4569(250)、S.5491(251)、S.5755(251)、S.5643(255)、S.2528(256)、S.4291(256)、
S.1625(257)、S.5820(257)、S.2199(258)、S.5867(258)、S.259(265)、S.3540(271)、S.4243(273)、
S.548(277)、S.253(278)、S.4324(294)、S.5720(295)、S.4211(296)、S.2687(297)、S.6349(298)、
S.5451(298)、S.5433(299)、S.4682(310)、S.2589(310)、S.5666(320)、S.1604(321)、S.2242(322)、
S.2263(323)、S.2630(330)、S.3961(332)

まだ買えます。
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/193247613X/qid=1126804135/sr=1-3/ref=sr_1_3/104-6582431-9800700?v=glance&s=books
http://idp.afc.ryukoku.ac.jp/pages/about_publications.a4d
http://www.bl.uk/onlinegallery/features/silkroad/bookshop.html