拝受 瀚海蒼茫2008/06/02 21:54

中尾正義・井上充幸(編)『瀚海蒼茫-ユーラシア歴史学の構築を目指して-』(オアシス地域研究会報別冊)、総合地球環境学研究所、2002年3月。

佐藤貴保先生からいただいた。ありがとうございました。以下の2つの目録が含まれている。

 荒川慎太郎・佐藤貴保(編)「西夏関連研究文献目録 2002年度版」
 井上充幸(編)「中国西北地域研究文献目録 2002年度版」

新収 三体詩 一~四2008/06/02 23:30

村上哲見(解説)『三体詩』 一~四(中国古典選29~32)、朝日新聞社、1978年。

南宋・周弼撰の唐詩の選集。昨年、墓誌が発見されたという韋応物の詩なども収載されている。
 唐詩といえば『唐詩選』というイメージがあったが、室町から江戸初期の日本では『三体詩』が結構読まれていたらしい。ちなみに『唐詩選』と重複するのは29/494にすぎないという。

新収 皇権的別一面-北朝隋唐恩赦制度研究2008/06/04 19:41

陳俊強(編)『皇権的別一面-北朝隋唐恩赦制度研究』北京大学出版社、2007年8月。

法制史的な内容だが、皇帝権力の性格を考える上で重要なテーマに思われる。著者は台北大学歴史系副教授。

拝受 日唐令復原・比較研究の新地平 ほか2008/06/04 20:30

丸山裕美子、律令法の継受、『大化改新と古代国家誕生』、新人物往来社、2008年5月。
丸山裕美子、尾張名古屋の律令学-稲葉通邦『逸令考』を中心に、『愛知県立大学文学部論集』第56号、2008年3月。
丸山裕美子、(書評)天一閣博物館・中国社会科学院歴史研究所天聖令整理課題組校證『天一閣蔵明鈔本天聖令校證 附唐令復原研究』、『法制史研究』57、2008年3月。
丸山裕美子、日唐令復原・比較研究の新地平-北宋天聖令残巻と日本古代史研究、『歴史科学』No.191、2008年2月。
丸山裕美子、唐日医療制度与本草書、戴建国(主編)『唐宋法律史論集』、2007年12月。
MARUYAMA Yumiko,Ancient History,AN INTRODUCTION BIBLIOGRAPHY FOR JAPANESE STUDIES Vol.XV,Part2,Humanities2003-2004,Toho Gakkai,2007.

丸山先生からいただいた。ありがとうございました。
 このほか「尾張名古屋の正倉院文書ー庫外流出正倉院文書の行方」という2007年11月付けで正倉院文書研究会で発表されたレジュメもいただいた。そういえば先日新聞に流出正倉院文書が載っていたのを思い出した。

 「唐日医療制度与本草書」(中文)は前掲の『法史学研究会会報』の日本語論文とほぼ同じ内容。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/05/08/3489035
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/02/21/2647737

新収 近世書籍研究文献目録2008/06/06 19:35

鈴木俊幸(編)『増補改訂 近世書籍研究文献目録』ペリカン社、2007年3月。

非常に幅広い分野の文献が集められている。ネットの時代ではあるが、眺めているときに偶然何かを見つける可能性はまだ本や冊子の方が確率が高い気はする。

新収 『西北出土文献研究』第6号2008/06/06 22:25

『西北出土文献研究』第6号、西北出土文献研究会、2008年3月。

關尾史郎、随葬衣物疏と鎮墓文-新たな敦煌トゥルファン学のために
伊藤敏雄、楼蘭(鄯善)国都考

玄幸子、BL調査報告-IDP公開資料とオリジナル調査の意義について
佐藤貴保、ロシア蔵西夏文『天盛禁令』刊本の未公刊断片

齋藤勝、(書評)乜小紅著『唐五代畜牧経済研究』
岩本篤志、(書評)西域出土胡語医薬文献の新研究-陳明著『殊方医薬ー出土文書与西域医学』

情報解禁ということで、出版元より先に情報を掲載した。
亜東書店や朋友書店などで販売されるはずである。

新収 複印報刊資料 魏晋南北朝隋唐史 2008年第3期2008/06/07 00:19

『複印報刊資料 魏晋南北朝隋唐史』2008年第3期、2008年。

閻歩克、分等分類視角中的漢唐冠服体制変遷
蒋福亜、『嘉禾吏民田家莂』中嘉禾五年的銭・布折米
史衛、論南北朝時期河北地区経済重心地位的形成
甄静、論魏晋南朝士人忠孝観的倒錯
石冬梅、論西魏尚書省的改革
鄭炳林等、唐李恪墓誌銘考釈与有関問題研究
栄新江、吐魯番新出『前秦建元二十年籍』研究
雷聞、関文与唐代地方政府内部的行政運作

本誌は既発表のこの時代に関する論文を再録したものであるため、ここで前掲した論文も含まれている。

最初の1点は漢唐間の冠服体制について論じたもの。最後の2本は新出吐魯番文献を用いた研究。

拝受 戦う村の民俗を行く2008/06/09 21:08

藤木久志(著)『戦う村の民俗を行く』朝日新聞出版、2008年6月。

 藤木先生からいただいた。ありがとうございました。
全体的に日本中世の村をあつかった歴史研究として叙述されてはいるが、とくに民俗・習俗に目をむけた内容になっている。
 第2部5章「連歌をよむ武士たち」は和漢連句を軸に直江兼続兄弟やそのとりまきたちの人間関係、教養を論じており、その方面では最も要領よく、また新しい成果をとりいれたものになっている。

新収 神会(じんね)2008/06/10 20:56

小川隆(著)『神会-敦煌文献と初期の禅宗史』(唐代の禅僧2)臨川書店、2007年4月。

 敦煌文献をみていると宗教文献が目につくのはその性格上、当然だが、なかでも禅宗に関係する文献がはとても多いようである。またそれはチベットへの仏教導入とも無関係でないと聞く。そればかりか敦煌文献によってはじめてわかった禅宗の初期史があるということなので、敦煌文献の資料的性格を再考するのにも初期禅宗史は無視できないであろう。
 そこでこの本を手にとって読み始めたわけだが、最初は文献と研究史の紹介なので読みすすめられたのだが、それからがなかなか進まない。しばらく時間をおいてみたが、やはり難題である。たぶん私がなにか前提となることを知らないからだろうとおもうのだが、とりあえず途中まで読んだということを記録にとどめておくことにする。

新収 文物 2008-52008/06/11 23:52

『文物』総第624期、2008年5月。

注目すべきは以下の一件。

陝西省考古研究院、陝西潼関税村隋代壁画墓発掘簡報

 一部盗掘されていたらしいが、今までの発掘で最大規模だという隋代の壁画墓。墓主は35~55才の男性だという。墓誌がないのは残念。
 250点というからかなりの数の俑が出土している。壁画のほうも鮮明でなかなか興味深い。
 量が半端ではないし、壁画の写真も一部しか掲載されていないようである。まもなく詳細な報告が出版されるのではないかという気がする。