新収 中国明末のメディア革命ー庶民が本を読む2009/06/04 21:30

大木康(著)『中国明末のメディア革命ー庶民が本を読む』刀水書房、2009年。

全101冊という「世界史の鏡」シリーズの一冊。中国書籍史における明末、書物の形態の変化、図像の氾濫、小説の爆発、出版と明末社会という構成になっている。読みやすい入門書。

新収 西域考古歴史論集 他2009/06/05 20:26

中国人民大学出版社で刊行された西域歴史語言研究叢書のうち3冊を購入。

張広達・栄新江(著)『于闐史叢考』(増訂本)、中国人民大学出版社、2008年9月。
王炳華(著)『西域考古歴史論集』、中国人民大学出版社、2008年10月。
馬小鶴(著)『摩尼教与古代西域史研究』、中国人民大学出版社、2008年10月。

いうまでもなく、いずれも重要な論文が多数収録される。ただ3冊とも厚くて、興味ある箇所を読むだけでもかなりの時間が必要。うーん、すごい。

新収 1-6世紀中国北方辺疆・民族・社会国際学術研討会論文集2009/06/05 20:46

吉林大学古籍研究所(編)『1-6世紀中国北方辺疆・民族・社会国際学術研討会論文集』、科学出版社、2008年12月。

まるごと五胡北朝特集のような内容になっている。32本の論文が掲載される。

視点の置き方も多彩である。これも興味あるところだけでも読むのは大変な分量。この狭い分野にこれだけ研究者がいることに驚く。それでもその分野の論文を書こうと思えば丹念にそれらを整理していかないと、新らしい研究は生まれないのだから大変である。

 ただ、きまじめに同じ分野の論文を読み続けると八方ふさがりの気分になるから要注意である。

拝受 寺社参詣における書物の機能2009/06/08 21:23

原淳一郎、寺社参詣における書物の機能ー鎌倉参詣と『新編鎌倉志』、日文研叢書43・『旅と日本発見』、国際日本文化研究センター、2009年。

原先生からいただいた。ありがとうございました。
「書物が名所空間構造、名所形成に与える影響はいかなるものかという点も含めて、寺社参詣における書物の機能を全般的に考察していこうと考えている」(はじめに、より)

拝受 幕末におけるアイヌ民族の「日本」帰属意識について2009/06/08 21:38

新藤透、幕末におけるアイヌ民族の「日本」帰属意識について、『洋学史研究』第26号、2009年4月。

新藤先生からいただいた。
 民族の帰属意識の問題は古代史や外国史でもよくテーマになる題材である。ただ古代中世のそれと近世のそれや、「日本」人が外国史を扱う際にはなにか違和感を感じるときがある。考える機会をくださり、ありがとうございました。

拝受 「五胡」時代、高昌郡文書の基礎的考察2009/06/08 22:07

關尾史郎、「五胡」時代、高昌郡文書の基礎的考察、―兵曹関係文書群の検討を中心として―、土肥義和(編)『敦煌・吐魯番出土漢文文書の新研究』東洋文庫、2009年3月。

 関尾先生からいただいた。ありがとうございました。「新獲吐魯番出土文献」を視野に入れた官文書(特に兵曹文書)の研究。
 以前、いただいた「「五胡」時代の「属」について」がこの続編となるようである。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/03/24/4201780

拝受 大分県の名主座について ほか2009/06/11 21:03

薗部寿樹、名主職と名主頭役身分ー安芸国久島郷を中心に、『米沢史学』第22号、2006年6月。
薗部寿樹、備後国杭稲荷神社所蔵大般若経奥裏書、同上。
薗部寿樹、周防国賀保荘における名主座について、『米沢史学』第23号、2007年10月。
薗部寿樹、中部・北陸地方の名主座について、『米沢史学』第24号、2008年10月。
薗部寿樹、山口県における名主座について、同上。
薗部寿樹、山陰地方の名主座について(上)、『米沢女子短期大学紀要』第44号、2008年12月。
薗部寿樹、山陰地方の名主座について(下)、『米沢女子短期大学附属生活文化研究所報告』第36冊、2009年3月。
薗部寿樹、大分県の名主座について、『史境』第58号、2009年3月。

薗部先生から一連の御論文をいただいた。ありがとうございました。

拝受 突厥チョイル碑文再考2009/06/11 21:17

鈴木宏節、突厥チョイル碑文再考、『内陸アジア史研究』第24号、2009年3月。

モンゴル国立博物館所蔵のチョイル石人に刻まれた突厥文字の碑文とタムガの分析。先行研究の誤読等もふまえ、仔細に解読。チョイル碑文は「突厥第二可汗国時代の八世紀前半に由来する墓碑銘」と結論している。佐藤先生を通じて鈴木さんからいただいた。ありがとうございました。

拝受 史料学の試み-「モノとしての史料」を問い直す ほか2009/06/16 19:56

杉本史子、史料学の試み-「モノとしての史料」を問い直す、『テクストと人文学』、人文書院、2009年。
杉本史子、シーボルトが収集した国絵図・出版図と和紙見本帳について、『東京大学史料編纂所研究紀要』第19号、2009年3月。
杉本史子、近世地図論序説ー身分秩序と主体・行為・モノー、『歴史学研究』No.841(特集 世界の中の近世絵図(Ⅰ))、2008年6月。
杉本史子、赤い色の調達ー近世の朱座 絵図の時代(8)、『東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信』第40号、2008年1月。
杉本史子、ふたつの緑色ー同時代人の眼 絵図の時代(6)、『東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信』第36号、2007年1月。
杉本史子、色をかたちづくるもの 絵図の時代(4)、『東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信』第34号、2006年7月。
杉本史子、絵師ー渡辺崋山「画工」と「武士」のあいだー、近世の身分的周縁2『芸能・文化の世界』、吉川弘文館、2000年。

杉本先生からいただいた。ありがとうございました。
そうか。「色」はモノであり、クスリでもあったのか。

拝受 『三国志』の時代から来た書類2009/06/18 20:42

安部聡一郎、『三国志』の時代から来た書類、『歴史と地理』第624号、2009年5月。

1996年湖南省長沙市で発見された「長沙走馬廊呉簡」からなにがわかるのかという点を中心に、他分野の人にもわかりやすく概要が示されている。安部先生からいただいた。ありがとうございました。