新収 甘粛出土魏晋唐墓壁画2009/10/02 18:00

俄軍、鄭炳林、高国祥(主編)『甘粛出土魏晋唐墓壁画』全3冊、蘭州大学出版社、2009年5月。

 装丁の立派な豪華本。フルカラー。
 よくわからない分野ではあったが、私にしては巨額の私費を投じただけに、とどいてみてとりあえず全ページ繰ってみた。ただ直観的に目新しいものはあまりないとおもえたし、解説にも新規性があるのか疑問を抱いた。
 実際、周囲の購入者の評判はすこぶる悪く、かつその理由が具体的である。さて、どうしたものか。
 とりあえず私がこの分野に関心を抱くにはよいものだったことにはなりそうである。

新収 日本の城2009/10/04 21:03

中井均(著)『日本の城』、山川出版社、2009年10月。

ここ数ヶ月の間に山積みになった購入本から一冊。
 ちなみにこの本は発行日からするとまだ発行されてない(10月10日刊)ことになるが、9月には書店にならんでいた。つまり、「山」の上の方の本だ。
 家人と待ち合わせをしていると近くに書店が。ふらりとはいって雑誌や新刊本の立ち読みをしているうちに、たまたまこの本がめにはいった。空撮と絵図、昔の写真、写真中心の構成、簡潔な解説。出張した時には城をみてくるのもいいだろう。そう思って購入。たいていそういう時間的・精神的余裕がないわけだが。
 家人:小学生じゃあるまいし。
 私:えっ(絶句・・・)。
全く失礼な話である。この内容で1600円はお得な買い物だった。

新収 唐宋時期中国西部地理認識研究2009/10/05 18:27

馬強(著)『唐宋時期中国西部地理認識研究』、人民出版社、2009年3月。

歴史地理学的な研究書。著者は「西部」を「陝西、甘粛、寧夏、青海、新疆、四川、西蔵、雲南、貴州、広西」で構成される地理空間として設定している。
 各章では地理と病気、民族、政治、文学などとの関係を探っている。「地理と病気」というのはおもしろいテーマだなと思って購入した次第。

新収 敦煌画稿研究2009/10/07 20:56

沙武田(著)『敦煌画稿研究』(国家社科基金成果文庫)、中央編訳出版社、2007年5月。

所謂、敦煌文書には文書や典籍ばかりでなく、多くの絵画や下書きが含まれている。とくにその絵画やデッサンを莫高窟壁画との関係を視野に入れながら論じている。要領よく先行研究がまとめられており、読み応えのありそうな大著である。

目次
http://www.frelax.com/scdb/mulu/0/DHHG227800c1.html

先行研究にはJean-Pierre Drège [ed], Images de Dunhuang などもとりあげられている。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/02/03/2597659

なお、同著者で同書名のものに、民族出版社(敦煌学博士文庫)出版のものがある。そちらは入手していないのだが、目次を見る限りは同じ内容にもおもわれる。
http://www.chugoku-shoten.com/mokuji/cmokuji/37778/37778.html

新収 中国書院蔵書2009/10/09 21:39

肖東発(主編)趙年穏(編著)『中国書院蔵書』貴州人民出版社、2009年 1月。

主に明清期以来の16省37書院について写真入りで紹介した概説書。ただ、「天一閣」はこのなかに含まれていない。蔵書管理がどのようになされていたかなどにも言及されており、中国近世の蔵書史の概観を知るにはよさそうである。

拝受 鎌倉時代の経供養行為について 他2009/10/15 00:09

竹田和夫、鎌倉時代の経供養行為について-十種供養を中心に、『鎌倉遺文研究』第23号、2009年4月。
竹田和夫、高校日本史と大学講義の接続実験①-文化財(世界遺産)を中心に)-、『歴史と地理(日本史の研究225)』625号、2009年6月。
竹田和夫、高校日本史と大学講義の接続実験②-文化財(文化的景観)を素材にー、『歴史と地理(日本史の研究226)』627号、2009年9月。

竹田先生からいただいた。精力的なお仕事ぶりに圧倒される思い。ありがとうございました。
「接続実験①」では石見銀山と佐渡金山が、「接続実験②」では棚田が主に扱われている。

拝受 従高昌国到唐西州量制的変遷 他2009/10/15 21:06

裴成国、吐魯番新出一組闞氏高昌時期的供物・差役帳、沈衞栄(主編)『西域歴史語言研究集刊』第2輯、科学出版社、2009年7月。
裴成国、従高昌国到唐西州量制的変遷、『敦煌吐魯番研究』第10巻、2007年。
裴成国、吐魯番新出北涼計貲・計口出絲帳研究、『中華文史論叢』2007年第4輯、2007年12月。

關尾史郎先生のもとに短期留学された裴成国さんからいただいた。ありがとうございました。まだ全部目が通せていないが、先行研究にひろく目が行き届いているだけでなく、非常に堅実な考証をされている様子がうかがえる。
いずれも『新獲吐魯番出土文献』を頻用している。

新収 陰陽道基礎史料集成 ほか2009/10/16 19:53

村山修一(編著)『陰陽道基礎史料集成』、東京美術、1987年。
朝鮮総督府(編)『朝鮮の風水』(復刊)、国書刊行会、1972年。

図書館の古書市にて。あまりの掘り出し物に驚いた。

新収 唐史論叢 第11輯2009/10/17 13:58

杜文玉(主編)『唐史論叢』 第11輯、三秦出版社、2009年2月。

全目次はこちら。
http://www.frelax.com/scdb/mulu/1/TSLC294511c1.html

タイトルをみているだけでも、これ全部読まなきゃなのかなという感じだが、多分無理なので、タイトルから個人的興味で読むものを絞り込んでおくと以下の通り。

劉永連、浅探西域文化在唐人園林・庭院中的流痕
韓香、聯珠紋飾与中西文化交流-以西安出土文物為例
金子修一、唐代長安的朝賀之礼
黄正建、『天聖令』所附唐令中有関社会生活得新資料(上)
陳大為、唐後期五代宋初敦煌寺院建築研究

本日はこれからお仕事。あいまをぬって書込み。

新収 東洋史研究 第68巻2号 ほか2009/10/20 20:45

東洋史研究会『東洋史研究』第68巻2号、2009年9月。

 太田麻衣子、顎君啓節からみた楚の東漸
 金子修一、唐代詔勅文中の則天武后の評価について

史学会『史学雜誌』第118編第9号、2009年9月。

 東野治之、紙幣の聖徳太子
 石岡浩、(書評)池田雄一(著)『中国古代の律令と社会』

以上の論文・記事に興味を持ち、目を通した。