拝受 敦煌変文写本的研究2011/07/06 17:42

荒見泰史(著)『敦煌変文写本的研究』(華林博士文庫)中華書局、2010年11月。

荒見先生からいただいた。ありがとうございました。いただいてからずいぶん時間が過ぎてしまった。2001年復旦大学に提出・受理された博士論文をもとにしたもの。繁体字。目次は以下の通り。

序論部 敦煌文献和変文研究回顧
本論部 敦煌変文及其体裁
 第一章 変文
 第二章 敦煌的故事略要本与変文
 第三章 敦煌的講唱体文献
各論部 仏教儀式与変文的関係
 第一章 九、十世紀的通俗講経和敦煌
 第二章 敦煌本“荘厳文”初探
 第三章 押座文及其在唐代講経軌範上的位置
附録 P.3849v 仏説諸経雑縁輸喩因由記

中華書局の紹介頁
http://www.zhbc.com.cn/book_view.asp?bid=8341

 敦煌文献には俗講などでもちいられた可能性のある変文とよばれる講唱文学(語り物)作品が数多くふくまれており、1960年代以降は周紹良、張鴻勳、金岡照光などの研究者により、それに関する研究が展開された(以上は序論部で詳説される)。
 本書ではそうした研究を批判継承しつつ、そもそも「変文」とは何であるのか、資料の分類整理方法を確立しながら論を展開している。
 各写本の内容だけでなく僧侶の仕事と写本の関係や写本の表裏を確認しながら書写年代を推定しており、共感するところや学ぶところが多い。
 
参考:同(著)敦煌講唱文学写本研究
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2010/07/07/5203883

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