大学院、来年度から修士論文不要に 試験などで審査2011/10/27 00:22

大学院、来年度から修士論文不要に 試験などで審査

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E0E4E2E6EB8DE0E4E3E2E0E2E3E39180EAE2E2E2

「広い視野と能力を持った人材を育てるのが狙い。従来の修士課程は論文作成のため早い段階から特定の研究室に所属して研究テーマを絞ることが多く、博士課程を終えても産業界から「専門分野には詳しいが応用が利かず、使いにくい」と評価されてきた。」(日本経済新聞 2011/10/26)

 「広い視野と能力」はペーパー試験と面接で評価できるという理解らしい。海外の大学院などに「部分的」にならった制度なのかもしれないが、形だけの試験のようなものになってしまう可能性もあろう。そもそもその新制度を運用するのはそれまで別の方法を主導してきた教員なのだから。

 一方、論文作成指導の過程でしか養えないような個人的探求心や分析力、叙述力といった能力もあるはずだが、それを身につけたものがかりに「専門分野には詳しいが応用が利かず、使いにくい」人材となってしまうのだとして、その原因はやはり修士論文という審査方法にあるといえるのだろうか。論文を指導する側に問題があったり、受け皿となる産業界にこそそうした能力を引き出す応用力を補填する必要はないのだろうか。

 この提案(方針)は 「博士号取得を目指す大学院生が主な対象」だそうだが、博士論文までを免除する気はないようである。それなのに 「博士号取得を目指す大学院生」にとって、ちょうどよいトレーニングである修論を省略するというのは奇妙におもえてくる。
 そう読むと、この提案は結果的に「修士」の資格を広く、容易にとらせるためのもののように思える。ではそれは何のため、誰のためなのだろうか?そしてそれによってどのような未来が予想できるのだろうか。

この辺の関連記事がいろいろと考えさせてくれる。
http://d.hatena.ne.jp/next49/20110201
http://kentapb.blog27.fc2.com/blog-entry-2195.html

中央教育審議会
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/index.htm

※中央教育審議会の提言はしばしば個々の大学内の制度改革案や、概算要求などの際に参照されることがおおい(らしい)。そういう意味で数年後の大学、大学院の姿をうらなう上で注目されるものである。

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