拝受 古代君主制の特質と東アジア2012/01/20 17:23

中林隆之「古代君主制の特質と東アジア」、『歴史科学』205号、2011年5月
中林隆之「東アジア<政治と宗教>世界の形成と日本古代国家」(2011年度歴史学研究会大会報告)、『歴史学研究』第885号(増刊号)、2011年10月
河上麻由子『古代アジア世界の対外交渉と仏教』、山川出版社、2011年10月
廣瀬憲雄『東アジア国際秩序と古代日本』、吉川弘文館、2011年11月
河添房江・皆川雅樹(編)『唐物と東アジア-舶載品をめぐる文化交流史』、勉誠出版、2011年11月。

 中林先生から御論文2点をいただいた。ありがとうございました。他3冊は購入。
 最近の日本古代史研究では「東アジア世界」もしくは東洋史で注目されている「東部ユーラシア」のなかで日本の位置づけを考えるという研究が潮流のひとつとなっている。当該時代を鳥瞰的にながめ、そこにある種の論理を見い出し、世界観またはシステムのようなものを導き出すというのは後世の歴史学者の特権でもあるわけだが、その有効性は視点のとりかた、にもよるだろうとは思う。中国史、中国仏教史関係の先行研究を選りすぐって批判したうえで論理が構築されているのだとは思うが、どうも関係論文が少なくみえる。その選択眼の意図をさぐって熟読したいとおもうのだが、その時間があるかどうか。
 以前からこうした研究手法をみて日本古代史の手法と東洋史とのあいだにボーダーはないと思っていた。逆に東洋史研究者が伝統の「東洋史のやり方」みたいなものにこだわれば、それだけ分野は縮小するわけである。新しい資料に注目するというより、既存の資料からも史料としての論理を新たに見出す能力が求められているという感じか。
 また世界観またはシステム論みたいなものに落とし込んでいく方法だけが歴史学でもないであろう。ともかくいずれも刺激的なお仕事である。

拝受 「塩」(物を通してみる世界史)2012/01/20 17:29


佐藤貴保「塩」(物を通してみる世界史)『世界史のしおり』第52号、2011年10月。

佐藤先生からいただいた。ありがとうございました。

拝受 ドイツ近代の名誉市民権2012/01/20 17:50

森田直子、ドイツ近代の名誉市民権-その起源と意義ー、『史学雑誌』第120編第11号、2011年11月。

森田さんからいただいた。ありがとうございました。
 冒頭にあるように、たしかに先日「ヒトラーをいまだに名誉市民としている町が云々」という報道があった。名誉市民というのはそもそもどのような意義と歴史的背景をもっているのか、縁ある人に授けて町おこしに利用するという日本のイメージとは当然のごとく違うわけである。

拝受 『穆天子伝』訳注稿(一)2012/01/20 18:00

桐本東太(監訳)、『穆天子伝』訳注稿(一)、『史学』第80巻第4号、2011年12月。

古代中国研究会(表書きでは中国古代研究会となっているが)からいただいた。ありがとうございました。訳注者のお名前を見ると、主に若手の東洋史研究者たちによる研究会らしい。「伝世の出土文献」の研究をとおして、近年の出土文献とを対話させようという試み。しかも所謂、史学研究が扱う題材とはずれた資料。面白そうである。