新収 Transition Periods in Iranian History2007/11/01 20:49

Societas Iranologica Europaea "Transition Periods in Iranian History: actes du symposium de Fribourg-en-Brisgau (22-24 mai 1985)". Association pour l'avancement des etudes iraniennes,Paris , 1987.

イラン(系)諸勢力の歴史に関するシンポジウム論集。英仏独語まじり。

ササン朝、アケメネス朝に限らず、サファヴィー朝などの名前も見える。
またキリスト教、イスラム教、ゾロアスター教といった宗教関係のみならず、文学、貨幣、金属器など様々な観点からの論文が収録されている。

R.E.Emmerick,The Transition from Old to Late Khotanese
F.Grenet,N.Sims-Williams,The Historical Context of The Sogdian Ancient Letters

この2本は特に中国にも無関係ではない。

立ち読み 光文社新書 2冊 大学と大学院2007/11/02 17:25

水月昭道(著)『高学歴ワーキングプア-「フリーター生産工場としての大学院」』光文社新書、2007年
http://d.hatena.ne.jp/arg/20071022/1193008368 (ARG)

石渡 嶺司(著)『最高学府はバカだらけ-全入時代の大学「崖っぷち」事情』光文社新書、2007年
http://www.bk1.jp/product/02920224 (bk-1)

ショッキングなタイトルの2冊。

 歴史など「非実用分野」において博士卒がなかなか常勤職を得られないことは大学院重点化以前からであるが、学位取得の増加とその先のバランスは加速度的に悪くなっているようである。他人事ではない。

 都会の大学院であればたくさんの人が先行きに困惑してる状況を目の当たりにするので、入学前後に事態は徐々に認識できてくるが、地方大だと修了者の姿は新入生にはほとんど認知されなくなっていることが多い。修了目指して突っ走り、ゴールについたつもりが突然、一寸先は闇となり、ようやく状況に気づくという感じの人もいる。

 ただ博士修了や学位は学問上において価値あることであってもともと仕事には結びついていない。学芸員や司書資格にも似て、それが職業につながるには社会的な需給バランスと運も大きくかかわっている。そして、他世代より人口比が高い世代において、また将来、少子化がみえている現在において、厳しい状況がうまれるのは必然である。

 立場によって見え方は違うかもしれないが、大学、大学院はこれらの本に書かれているように認識されている、またはそういう認識が広がりつつあることは事実であり、ともに警告の書として読んだ。

テンプレート変更2007/11/02 21:40

プロバイダから新しいテンプレートが、という通知があった。趣味ではないが見やすいので少し変えてみる。(数時間で元に戻した。やはりあわない。)

多忙になってきた。しかしなにも遅々としてすすまない。

新収 欧亜学刊 3-72007/11/05 17:39

余太山(主編)『欧亜学刊』第三輯、2002年4月。
余太山(主編)『欧亜学刊』第四輯、2004年6月。
余太山・李錦綉(主編)『欧亜学刊』第五輯、2005年6月。
余太山・李錦綉(主編)『欧亜学刊』第六輯、2007年6月。
余太山・李錦綉(主編)『欧亜学刊』第七輯、2007年6月。

英語名Eurasian Studiesとあるとおり、ユーラシア大陸の広い歴史を対象とした雑誌。以前から注目していたが、みるだけで購入していなかった。入手できなくなる前にと思い、まとめ買いをした。

様々なキーワードをあげることができる。
匈奴、突厥、ゾロアスター教、ソグド人、イスラム、アラブ、モンゴル、元、マニ教、渤海、エフタルなど。いわゆる伝統的中国王朝関連とみなされるジャンルは扱わないということのようである。

欧亜学研究のサイトに目次などの情報がある。すでに第八輯も準備されているらしい。
http://www.eurasianhistory.com/

新収 論中印文化交流 他2007/11/05 18:09

季羨林(著)『論中印文化交流』、新世界出版社、2006年1月。
賈応逸・祁小山(著)『印度到中国新疆的仏教芸術』 (敦煌学研究叢書)、甘粛教育出版社、2002年9月。

前者は大家による中国とインドの交流史。概説的なものや造紙法や蚕絲、弥勒など文化史、宗教史的な内容に関する論考がふくまれている。

後者は美術史的な内容。インドと中央アジア篇、中国新疆篇の二篇にわかれている。
 インドと中央アジア篇にはインドの石窟からシルクロードの石窟(パキスタン、アフガニスタン、ウズベキスタン等)がふくまれる。
中国新疆篇にはコータン、ミーラン、カシュガル、クチャ、カラシャール、高昌、ハミなどの石窟が取りあげられている。

新収 来自文明十字路口的民族2007/11/07 19:04

陳海濤、劉恵琴(著)『来自文明十字路口的民族-唐代入華粟特人研究』、商務印書館、2006年。

 唐代のソグド人の活動およびその「漢化」の過程をたどっている。比較的広く中国の研究成果を集積しており、中国における研究史の概観を見るのにはよいようである。
 ただし欧文、それ以上に日本語の研究はほとんど参考にされていないように思われる。

新収 道教とはなにか2007/11/07 19:13

坂出祥伸『道教とはなにか』(中公叢書)、中央公論社、2005年。

同じような道教の一般向けの書籍をよく買うので、もっているものとおもいこんでいたが、購入していなかったらしいことに気づいた。

高邁な哲学や宗教理論と言うより、生活にとけ込んだ道教の姿を追う。呪符や煉丹術、医薬のことを中心にあつかっている。

拝受 日本的「五胡」時代史研究2007/11/09 17:23

關尾史郎「日本的「五胡」時代史研究-以前世紀的谷川道雄『隋唐帝国形成史論』与今世紀的三崎良章『五胡十六国の研究』」、中国魏晋南北朝史学会第九届年会レジュメ、2007年10月。

関尾先生からいただいた。ありがとうございました。
谷川道雄『隋唐帝国形成史論』と三崎良章『五胡十六国の研究』の書評を軸とした内容ながら、五胡北朝史研究のあゆみと今後の展望までのべた、簡にして要を得たもの。

なお、中国魏晋南北朝史学会のサイトに第九届年会の簡報が掲載されている。(内容は事務報告で研究発表の内容に関する言及はない)
http://6ch.com.cn/data/articles/a02/148.html

拝受 第5回中世考古学のための日本中世・近世初期文献研究会 資料集2007/11/09 17:40

中世考古学文献研究会、『第5回中世考古学のための日本中世・近世初期文献研究会 資料集』(第5回中世考古学のための日本中世・近世初期文献研究会、2007年11月3日)

矢田先生からいただいた。ありがとうございました。
研究会のさいの配付資料のようである。15本の発表レジュメが掲載されている。

 個人的に興味深かったのは「中世考古学と禅宗資料」、「考古学のための文献資料解説「山小屋と小屋」」である。

拝受 書叢 第21号2007/11/09 17:51

新潟大学書道研究会『書叢』第二十一号、2007年10月。

鶴田先生からいただいた。ありがとうございました。
13本の論文、報告が載る。
 うち、会津八一に関するものが三点。ほか金石研究に関する論稿や書道を通じた地域交流に関するものなど幅広い内容におよんでいる。
 とくに北朝墓誌に関するものと敦煌文献に関わるものは以下のとおり。

鶴田一雄、敦煌本「化度寺碑」参観記
坂井昭彦、墓誌の書美・書風に関する一考察