新刊 『直江兼続』高志書院刊 ― 2009/02/22 18:23

矢田俊文(編)『直江兼続』高志書院、2008年2月。
越後・会津時代
1 上杉謙信・景勝と直江家…………………前嶋 敏
2 直江兼続と一族・家中……………………片桐昭彦
3 直江兼続と関ヶ原合戦……………………高橋 充
〈コラム〉戦と宴の日々………………………高桑 登
〈コラム〉「幻の白河決戦」と上杉氏の城……石田明夫
4 兼続と「直江状」…………………………木村康裕
〈コラム〉解題「長谷堂合戦図屏風」………………高橋 修
米沢時代
1 江戸幕府と直江兼続…………………………阿部哲人
2 米沢城と城下町………………………………青木昭博
〈コラム〉直江兼続が掘った堀……………………高桑 登
3 『文鑑』と『軍法』―直江兼続と漢籍―…………岩本篤志
4 直江後室おせんと米沢藩………………………矢田俊文
〈コラム〉おせんと兼続………… ………………浅倉有子
高志書院 http://www.koshi-s.jp/shinkan/090115_1-shinkan.htm
ジュンク堂 http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0011038240
紀伊國屋書店 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4862150535.html
bk-1 http://www.bk1.jp/product/03089557
アマゾン http://www.amazon.co.jp/dp/4862150535
六一書房 http://www.book61.co.jp/book_html/N03268/
-------------------------------------------
私以外は上杉氏関連では定評ある執筆陣である。入門書ではない。どちらかというと論文集に近い。だからかなり歯ごたえがあるはずだ。
しかし、そこまで調べられるだけの史資料が現存し、まだまだ研究者さえ未踏の場所があることに気づいてほしいところである。
日本のおもしろさはまだまだ掘り尽くされていない。そこにはアジアが眠っている。それが僕のパートの役割である。
(補記)直江版『文選』の「活字」について
一般に直江版『文選』は「日本最初の銅活字版」などとされるが、あきらかな誤りである。
拙稿では直江版『文選』が家康の活字印刷などより後になることを提示しつつ、「銅活字本をつくらせたとされる」とした。
しかし、おおかたの学術書は「活字版」とするにとどまり、今回、多くを依拠した川瀬氏の研究にも活字の種類について明記した箇所を確認できない。なお、川瀬氏は直江の片腕であった涸轍が朝鮮半島からもってきた銅活字をもちいて出版をおこなっていた可能性などに言及しているがそれが直江版とはしていない。この時期の活字版で銅活字をもちいた例はきわめて稀とされており、直江版『文選』も木活字による印刷である可能性が高い。
この分野ではまずみるべき『日本古典籍書誌学辞典』は、直江版『文選』を「木活字」と明記していることを付記しておく。
越後・会津時代
1 上杉謙信・景勝と直江家…………………前嶋 敏
2 直江兼続と一族・家中……………………片桐昭彦
3 直江兼続と関ヶ原合戦……………………高橋 充
〈コラム〉戦と宴の日々………………………高桑 登
〈コラム〉「幻の白河決戦」と上杉氏の城……石田明夫
4 兼続と「直江状」…………………………木村康裕
〈コラム〉解題「長谷堂合戦図屏風」………………高橋 修
米沢時代
1 江戸幕府と直江兼続…………………………阿部哲人
2 米沢城と城下町………………………………青木昭博
〈コラム〉直江兼続が掘った堀……………………高桑 登
3 『文鑑』と『軍法』―直江兼続と漢籍―…………岩本篤志
4 直江後室おせんと米沢藩………………………矢田俊文
〈コラム〉おせんと兼続………… ………………浅倉有子
高志書院 http://www.koshi-s.jp/shinkan/090115_1-shinkan.htm
ジュンク堂 http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0011038240
紀伊國屋書店 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4862150535.html
bk-1 http://www.bk1.jp/product/03089557
アマゾン http://www.amazon.co.jp/dp/4862150535
六一書房 http://www.book61.co.jp/book_html/N03268/
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私以外は上杉氏関連では定評ある執筆陣である。入門書ではない。どちらかというと論文集に近い。だからかなり歯ごたえがあるはずだ。
しかし、そこまで調べられるだけの史資料が現存し、まだまだ研究者さえ未踏の場所があることに気づいてほしいところである。
日本のおもしろさはまだまだ掘り尽くされていない。そこにはアジアが眠っている。それが僕のパートの役割である。
(補記)直江版『文選』の「活字」について
一般に直江版『文選』は「日本最初の銅活字版」などとされるが、あきらかな誤りである。
拙稿では直江版『文選』が家康の活字印刷などより後になることを提示しつつ、「銅活字本をつくらせたとされる」とした。
しかし、おおかたの学術書は「活字版」とするにとどまり、今回、多くを依拠した川瀬氏の研究にも活字の種類について明記した箇所を確認できない。なお、川瀬氏は直江の片腕であった涸轍が朝鮮半島からもってきた銅活字をもちいて出版をおこなっていた可能性などに言及しているがそれが直江版とはしていない。この時期の活字版で銅活字をもちいた例はきわめて稀とされており、直江版『文選』も木活字による印刷である可能性が高い。
この分野ではまずみるべき『日本古典籍書誌学辞典』は、直江版『文選』を「木活字」と明記していることを付記しておく。