新収 江戸の本屋さん ほか2009/11/20 18:31

今田洋三『江戸の本屋さん-近世文化史の側面』(平凡社ライブラリー)、平凡社、2009年。

吉川忠夫・船山徹(訳注)『高僧伝』(2)(岩波文庫)、岩波書店、2009年。

新収 徽州商人と明清中国2009/11/20 18:37

中島楽章(著)『徽州商人と明清中国』(世界史リブレット)、山川出版社、2009年11月。

 中国において敦煌文書や吐魯番文書と並び有名な古文書群に徽州文書がある(紙以前の簡牘の類はおいといて)。前二者と違うのは宋代以降、主に明清期の文書が大半だということである。

 これの影印をずらっとそろえる大学図書館もあるようだが、それがどういうものなのか、専門外のものがそれを知るには少しハードルが高い気がしていた。そこに徽州のことを書いた入門書が出たというので購入してみた。

 ただ本書は文書学でなくどちらかといえば徽州商人の社会史的研究もしくは徽州地域研究を志向したものである。また、その活動がアジア、世界史の中でどう位置づけられるのかが意識されている。
 なお徽州文書がどのくらいあるか、その全貌はいまだ把握されていないそうである。本書ではむしろ史料として小説類が頻用されているのが印象深かった。