拝受 隋代の鎮戍制度について2010/06/09 01:05

平田陽一郎、隋代の鎮戍制度について、『沼津工業高等専門学校研究報告』第44号、2010年。

平田さんからいただいた。ありがとうございました。

「唐代兵制=府兵制という単純な図式での理解が誤りであることは明白である。かねて筆者はこの点を指摘し、府兵以外の多様な兵種の存在とその相互補完の関係を丁寧に押さえていくことを通じて、唐代兵制像は再構築されるべきであると主張してきた。その点、新たに編戸百姓による征戍(征行と戍辺=防人)の制度の存在が確かめられたことは注目すべき成果である。しかしながら、征戍の任務に府兵がまったく関わっていなかったとは考えにくく、とすれば府兵と一般編戸出身の防人とは辺境警備の現場においていかなる関係にあったのであろうか」(はじめに、より)