新収 マニ教2010/11/22 19:46

青木健(著)『マニ教』(講談社撰書メチエ)、講談社、2010年11月。

講談社のページ(目次あり)
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2584867

 同著者の本を購入したのは3冊目。ほぼ毎年というのが驚き。
 ゾロアスター教の概説書では、中国出土資料の最新の研究があまり参照されていない印象があったが、本書はバランスよく網羅されている印象。この分野の論文は欧文に多く、最近はどちらかといえば中国で専著の出版があいついでいた。
 日本語では論文の数も稀少であったので、概説書が出版されたのは喜ばしい。入り口があれば、多くはないにせよ興味を持つ人はいるだろうから。
 自分は門外漢で、内容評価ができないのだが、様々な言語が読めなければしかるべき結論に到達できない分野の成果として、また稀少であるという意味で、英文訳や中文訳にさえ値するのではないかとおもった。
著者の書籍についてはネット上には様々な書評がでていて、これまた勉強になる。

 (11/29追記)この分野で著名な某研究者によると、参照すべき論考が参照されていない箇所があるということである。概説書を書くのは大変である。

拝受 曹魏明帝政権史研究序説2010/11/24 19:33

大原信正、曹魏明帝政権史研究序説、『アジア史研究』第34号、2010年3月。

留学中の大原さんからいただいた。ありがとうございました。

新収 2009中国重要考古発現2010/11/25 18:40

国家文物局(主編)『2009中国重要考古発現』文物出版社、2010年4月。

2009年度の重要発掘をカラー図版入りで解説したもの。
 曹操高陵(割かれているのは4ページ分だけ)についての記事もあるが、北朝隋唐墓や北朝石刻に関係する報告が少なくないため購入。

新収 新華字典 第10版2010/11/25 19:25

商務印書館(編)『新華字典』(双色版・第10版)商務印書館、2010年3月。

某所で『新華字典』が愛読書という二人を目の前にして、では通して読んでみよう(音矯正のため素読)と思い立ち、翌日、大書店で購入。これで所有しているのは4冊目になるが、まじまじと読んだことはない。購入したものはずいぶん改訂され、見やすくなってもいる。読み終わるのはいつのことか。

新収 唐西州官吏編年校証2010/11/25 20:05

李方(著)『唐西州官吏編年校証』(西域歴史語言研究叢書)中国人民大学出版社、2010年8月。

吐魯番文書を読む際や唐代の制度史研究では必読必携といえる内容。筆者が二〇年かけて追求してきた課題ということで、敦煌文献や西域史研究においても得られることがかなりありそう。新華字典を購入した大書店の隣の専門書店で購入。

拝受 東亜伝統家礼・教育与国法2010/11/30 19:44

高明士(編)『東亜伝統家礼・教育与国法』(一)(二)、台湾大学出版中心、2005年。

 徐さんからお譲りいただいた(著者ではないということで、あえてフルネームで記しません)。ありがとうございました。
 (一)家族・家礼与教育、(二)家内秩序与国法の2冊からなる。中国、台湾、韓国、日本の著名な学者の論文がずらりとならぶ。唐律や唐令に関する論考がわりにおおくみられる。
 敦煌吐魯番文献関連では李正宇「従「吐蕃子年(公元808年)沙州左二将百姓氾履倩等五戸戸籍手実残巻」看吐蕃戸婚方面若干問題」がある。

拝受 唐代単于都護府考2010/11/30 19:53

齋藤茂雄、唐代単于都護府考―その所在地と成立背景について、『東方学』第118輯、2009年。

 齋藤さんからいただいた。ありがとうございました。
 これまで判明していなかった唐代単于都護府のおかれた場所を、新出石刻資料と現地調査にもとずいて推定している。石刻資料の分析と地理的な考察、軍事形勢の考察がうまくくみあわさっている。

新収 北庭歴史文化研究2010/11/30 20:06

薛宗正(著)『北庭歴史文化研究―伊、西、庭三州及唐属西突厥左厢部落』上海古籍出版社、2010年5月。

 787頁の大著。口絵写真多数。武則天期に庭州におかれた北庭都護府は、西域地区を管轄する行政機構。
 本書では考古学、文書学的資料のみならず医学資料や多民族に関する内容まで広く言及がなされている。 吐魯番文献が多用されている。