『追憶 森本淳の思い出』2010/12/03 00:49

 彼と僕とは一歳違いである。彼の案内で数時間、2人で北京を歩いた記憶がある。わずかな記憶だが、中国語のことや自分のことを話す彼は僕には輝いてみえたし、実に楽しそうにみえた。そういう彼の快活さはいろんな人をつなげ、多くの人の気持ちを動かしていた。それがこの本に現れている。
 しかし、快活にみえた彼は、実際は私の同世代や少し下の世代にのしかかっているとみえる社会的な歪みを感じ、それに苦しんでいたようでもある。あらためて哀悼の意を表します。