新収 装束の日本史2007/01/16 03:04

近藤好和『装束の日本史』(平凡社新書、2007年1月)

 著者は武具や戦闘と歴史学という観点からすでに著書を何冊か書いており、以前ここに書名をあげたことがある。
 本書はそうした武具が主体でなく、有職故実のごく一般向けの解説書である。東アジアの服装史という点から気軽に開いて、あれやこれや考えてみると楽しいだろうと思って購入した。

 私の現状はさまざまな締め切りや仕事におわれていて「楽しいだろう」はしばらく実現できない。でもそういうときに限って本を読みたくなると言う心境は、このページに行き着いたような人には納得できるでしょう。
 実は他数冊購入したが、紹介はしばらくあとになりそう。

新収 (新版)歴史のための弁明2007/01/16 03:35

マルク・ブロック著、松村剛訳『歴史のための弁明』(岩波書店、2004年5月第3版)

 かつて旧版の讃井訳を何度も読んだことがあり、「新版」をかうにはおよぶまいと思っていたが、生協で岩波15%引きセール中だったので購入。のっけから私の弁明であるが、まだ、あとがきしかよんでいない。
 マルク・ブロックはいわずとしれたフランスの歴史家で、ドイツ軍占領下でレジスタンス活動に参加して銃殺されたため、本書はリュシアン・フェーブルの手によって出された。旧版・讃井訳はそれにもとづく。

 ところが近年、奇跡的に原稿がでてきて、それを子息が整理したところ、出版されたものは、ずいぶんとリュシアン・フェーブルが手を入れていたことがわかった。誤りもあってブロックの原稿を忠実に反映していなかったので本書はそれを修正、整理したので(新版)と銘打つ。なお、ブロックもフェーブルもアナール学派の大御所。

 まあいずれ読みなおすことはまちがいない。