新収 複印報刊資料 魏晋南北朝隋唐史 ― 2007/06/02 13:47
『複印報刊資料 魏晋南北朝隋唐史』 2007年第3期、2007.5
本誌収載の論文はいずれも興味深いが、とくに関心がむいたのは以下の通り。
羅新、論鮮卑之得名
郝春文、再論北朝至隋唐五代宋初的女人結社
王濤、唐宋之際城市民衆的仏教信仰
姜伯勤、論敦煌“守荘農作”型外荘与“合種”制経営
潘春輝、唐前期敦煌農業開発述略-以P.2005『沙州都督府図経』為中心
このページを見ている人に講釈不要だろうが、複印報刊資料は名のとおり、既に他誌に数ヶ月前に掲載された論文の一部をジャンルを絞って再録したもの。
と、いうことで郝論文原載はこちら。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/01/22/1130798
本誌収載の論文はいずれも興味深いが、とくに関心がむいたのは以下の通り。
羅新、論鮮卑之得名
郝春文、再論北朝至隋唐五代宋初的女人結社
王濤、唐宋之際城市民衆的仏教信仰
姜伯勤、論敦煌“守荘農作”型外荘与“合種”制経営
潘春輝、唐前期敦煌農業開発述略-以P.2005『沙州都督府図経』為中心
このページを見ている人に講釈不要だろうが、複印報刊資料は名のとおり、既に他誌に数ヶ月前に掲載された論文の一部をジャンルを絞って再録したもの。
と、いうことで郝論文原載はこちら。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/01/22/1130798
拝受 マッテオ・リッチの記憶術 ― 2007/06/04 18:29
田口一郎、マッテオ・リッチの記憶術-『西國記法』訳注(二)、『中国語中国文化』第4号、2007.3
田口先生から人を介していただいた。ありがとうございました。(一)を探してみることにしたい。
田口先生から人を介していただいた。ありがとうございました。(一)を探してみることにしたい。
新収 二十世紀的敦煌学 ― 2007/06/05 21:49
郝春文『二十世紀的敦煌学』上海古籍出版社、2006年12月。
書名と同じ敦煌学の概論が数点、そのほか、敦煌学に関わる書籍の書評などをあつめたもの。
書名と同じ敦煌学の概論が数点、そのほか、敦煌学に関わる書籍の書評などをあつめたもの。
新収 大書源 ― 2007/06/09 16:26
二玄社編集部『大書源』、二玄社、2007年。
史上最多の字例を収録したという書体字典。
少々の余裕と興味があって公費で購入。
常に篆刻、草書を書くような常用にはハンディサイズの簡略版のほうがむいているが、私の場合、敦煌文献や碑刻類の難字を読むのに参照するので、字例は多いほうがよい。敦煌文献に見られる書体や異体字は様々だが、北朝後期以降の碑刻類から文字を収録した字典であれば実際、かなり参考になる。たぶん碑刻類でも紙に書くのと同じになるような刻法が施されたからであろう。
http://www.nigensha.co.jp/shodo/bk_info.html?2016&INF=1951
http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E6%9B%B8%E6%BA%90-%E5%85%A84%E5%86%8A/dp/4544120047
伏見冲敬『書道大字典』(上下2冊)、角川書店、1974や『漢語大字典』、『北朝楷書字典』、『増訂碑別字字典』、『碑別字新編』、『広碑別字』(某氏のコピー)・・・をもっていたので、どうみても内容的にかぶるだろうと思い、購入を迷った。字例数は『大書源』が最多となったのではあろうが、いまだ『書道大字典』は十分匹敵するようにおもわれた。
また『大書源』にはDVD版が付いているという情報は魅力的ではあった。しかし、それも『今昔文字鏡』もあるからなーと長いこと迷った。(これは少々ジャンル違いではある)
実際、手にしてみてわかった良い点がある。
『大書源』は全3巻で索引、書道史年表とDVDが別添であるが、『書道大字典』は上下2冊。この構成と紙質の差もあって、『大書源』は一冊一冊が驚くほど軽い。 『書道大字典』は重い(1冊2kg前後か)ため、脳より腕を鍛える可能性があるが、『大書源』はそういうことにはならない。扱いやすい。
ただ運動不足の毎日に『書道大字典』はいい(笑)。これからも自宅で使い続けるつもりである。
『大書源』の中身をまだ他書とよく見比べていないが、網羅的な書体字典というだけでなく、扱いやすさでも優れているようだ。
史上最多の字例を収録したという書体字典。
少々の余裕と興味があって公費で購入。
常に篆刻、草書を書くような常用にはハンディサイズの簡略版のほうがむいているが、私の場合、敦煌文献や碑刻類の難字を読むのに参照するので、字例は多いほうがよい。敦煌文献に見られる書体や異体字は様々だが、北朝後期以降の碑刻類から文字を収録した字典であれば実際、かなり参考になる。たぶん碑刻類でも紙に書くのと同じになるような刻法が施されたからであろう。
http://www.nigensha.co.jp/shodo/bk_info.html?2016&INF=1951
http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E6%9B%B8%E6%BA%90-%E5%85%A84%E5%86%8A/dp/4544120047
伏見冲敬『書道大字典』(上下2冊)、角川書店、1974や『漢語大字典』、『北朝楷書字典』、『増訂碑別字字典』、『碑別字新編』、『広碑別字』(某氏のコピー)・・・をもっていたので、どうみても内容的にかぶるだろうと思い、購入を迷った。字例数は『大書源』が最多となったのではあろうが、いまだ『書道大字典』は十分匹敵するようにおもわれた。
また『大書源』にはDVD版が付いているという情報は魅力的ではあった。しかし、それも『今昔文字鏡』もあるからなーと長いこと迷った。(これは少々ジャンル違いではある)
実際、手にしてみてわかった良い点がある。
『大書源』は全3巻で索引、書道史年表とDVDが別添であるが、『書道大字典』は上下2冊。この構成と紙質の差もあって、『大書源』は一冊一冊が驚くほど軽い。 『書道大字典』は重い(1冊2kg前後か)ため、脳より腕を鍛える可能性があるが、『大書源』はそういうことにはならない。扱いやすい。
ただ運動不足の毎日に『書道大字典』はいい(笑)。これからも自宅で使い続けるつもりである。
『大書源』の中身をまだ他書とよく見比べていないが、網羅的な書体字典というだけでなく、扱いやすさでも優れているようだ。
新収 中国古籍流通学の確立 ― 2007/06/10 13:03
中国古籍文化研究所『中国古籍流通学の確立』(アジア地域文化学叢書)、雄山閣、2007年3月。
bk1(ビーケーワン)で購入。
ネットの書店といえばワンクリック特許なるものをとっていて、シェーバーの替え刃まで買えるamazonが有名だ。ただ私は同じくらいbk1も利用する。
理由はしばしばギフト券をくれるキャンペーンをおこなっているからである。せいぜい1000円以内の、しかも次回の適用になるが、本を私費でよく買う人にはうれしいサービスである。1500円で送料サービスになるから、たいていそれ以上はする新刊の学術書でギフト券をつかえば古本屋とおなじか、場合によってはより安く手軽に本を入手できる。頻繁に新刊を買う人にはおすすめである。
bk1
http://www.bk1.co.jp/
ワンクリック特許
http://e-words.jp/w/E383AFE383B3E382AFE383AAE38383E382AFE789B9E8A8B1.html
さて、購入した本の内容。タイトルどおり、興味深い論考が並ぶ。個人的興味ではとくに次の2点。
高橋智、古籍流通の意義-善本と蔵書史
古屋昭弘、写本時代の書籍の流通と地域言語
アジア地域文化学叢書シリーズは早稲田大学の21世紀COEプログラムアジア地域文化エンハンシング研究センターの叢書。入手したのはこれが2冊目。
この記事では新刊流通についても紹介することになった。
bk1(ビーケーワン)で購入。
ネットの書店といえばワンクリック特許なるものをとっていて、シェーバーの替え刃まで買えるamazonが有名だ。ただ私は同じくらいbk1も利用する。
理由はしばしばギフト券をくれるキャンペーンをおこなっているからである。せいぜい1000円以内の、しかも次回の適用になるが、本を私費でよく買う人にはうれしいサービスである。1500円で送料サービスになるから、たいていそれ以上はする新刊の学術書でギフト券をつかえば古本屋とおなじか、場合によってはより安く手軽に本を入手できる。頻繁に新刊を買う人にはおすすめである。
bk1
http://www.bk1.co.jp/
ワンクリック特許
http://e-words.jp/w/E383AFE383B3E382AFE383AAE38383E382AFE789B9E8A8B1.html
さて、購入した本の内容。タイトルどおり、興味深い論考が並ぶ。個人的興味ではとくに次の2点。
高橋智、古籍流通の意義-善本と蔵書史
古屋昭弘、写本時代の書籍の流通と地域言語
アジア地域文化学叢書シリーズは早稲田大学の21世紀COEプログラムアジア地域文化エンハンシング研究センターの叢書。入手したのはこれが2冊目。
この記事では新刊流通についても紹介することになった。
拝受 敦煌寫本研究年報 ― 2007/06/11 18:51
高田時雄編『敦煌寫本研究年報』創刊号、京都大学人文科学研究所・西陲發現中國中世寫本研究班、2007年3月。
送っていただいた。西陲發現中國中世寫本研究班のみなさまありがとうございました。
西陲發現中國中世寫本研究班のページはこちら。
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~takata/xichui.html
研究班のページからはPDFで全論文をよむことができる。敦煌文献のほか吐魯番文献などももちいた論考がぎっしり掲載されている。興味深いものばかりである。
なお、すでに弘前大の松井さんのAbita Qurにエントリがあり、目次があがっているので参照されたい。
http://dmatsui.cocolog-nifty.com/abitaqur/2007/05/post_b04e.html
収録されているうちの一点、山口正晃「敦煌研究院蔵「北魏敦煌鎮軍官籍簿」(敦研068号)について」は「中嶽嵩高靈廟碑」などをもちい、敦研068号を440年~499年に書写された北魏鎮戍兵の名籍であると推論する。
送っていただいた。西陲發現中國中世寫本研究班のみなさまありがとうございました。
西陲發現中國中世寫本研究班のページはこちら。
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~takata/xichui.html
研究班のページからはPDFで全論文をよむことができる。敦煌文献のほか吐魯番文献などももちいた論考がぎっしり掲載されている。興味深いものばかりである。
なお、すでに弘前大の松井さんのAbita Qurにエントリがあり、目次があがっているので参照されたい。
http://dmatsui.cocolog-nifty.com/abitaqur/2007/05/post_b04e.html
収録されているうちの一点、山口正晃「敦煌研究院蔵「北魏敦煌鎮軍官籍簿」(敦研068号)について」は「中嶽嵩高靈廟碑」などをもちい、敦研068号を440年~499年に書写された北魏鎮戍兵の名籍であると推論する。
馬一虹さんを救う会へのご支援のお願い ― 2007/06/12 18:16
馬一虹さんは、2005年の遣唐使墓誌のシンポジウムなどを通して、日中の学術交流の窓口としての役割を積極的に果たされてきた方だときいております。
http://www2.kokugakuin.ac.jp/letters/history/sien.htm
をご覧ください。
数日前に発起人の先生の一人からご連絡頂いた。私は馬さんと直接の面識はない。
ただこのページは国内外から1日あたりおよそ50~60アクセスほどあり、アクセスしてくださる方々はきっと中国古代史に関心のある方で中には研究者もおられるだろう。他サイトや発起人の先生からすでに情報を得ているかもしれないがここにも掲載しておく。
http://www2.kokugakuin.ac.jp/letters/history/sien.htm
をご覧ください。
数日前に発起人の先生の一人からご連絡頂いた。私は馬さんと直接の面識はない。
ただこのページは国内外から1日あたりおよそ50~60アクセスほどあり、アクセスしてくださる方々はきっと中国古代史に関心のある方で中には研究者もおられるだろう。他サイトや発起人の先生からすでに情報を得ているかもしれないがここにも掲載しておく。
新収 風水という名の環境学 ― 2007/06/13 18:40
上田信『風水という名の環境学-気の流れる大地』、農文協、2007年5月。
図説・中国文化百華の一冊。読みやすく、図も多いのでわかりやすい。福建省での調査と『地理独啓玄関』という明代の風水書が中心にとりあげられている。
図説・中国文化百華の一冊。読みやすく、図も多いのでわかりやすい。福建省での調査と『地理独啓玄関』という明代の風水書が中心にとりあげられている。
新収 江戸の温泉学 ― 2007/06/14 17:55
松田忠徳『江戸の温泉学』、新潮社、2007年5月。
江戸時代の大名と温泉、また江戸時代の医学者である香川修庵や後藤昆山、宇田川榕菴の温泉研究などについて述べる。
最後にとりあげられている小村英菴は長岡の人。ここで言及される『後越薬泉』は数年前から気になっていた資料だった。新潟の漢学者・医学者をしらべていくうちに『後越薬泉』について述べている論文にいきあたり、収録されている越佐叢書をみた。それは江戸末期の上中下越の温泉を踏破し、「化学」をもちいて調査をおこなった日本で最初の記録だった。
小村は加茂の蘭学者・森田千庵と近い関係にあり、日本における「化学」の祖、宇田川榕菴とも交流があった。宇田川榕菴『舎密開宗』(舎密はオランダ語のChemie=化学)には西洋流の温泉分析法が示されており、小村はそうした手法をふまえて新潟の温泉をみて(入って)まわったようである。ただすでにこの方面では先行研究がいくつかある。
ともあれ、本書が小村の温泉研究でしめくくられているのは私にはとても印象深かった。
江戸時代の大名と温泉、また江戸時代の医学者である香川修庵や後藤昆山、宇田川榕菴の温泉研究などについて述べる。
最後にとりあげられている小村英菴は長岡の人。ここで言及される『後越薬泉』は数年前から気になっていた資料だった。新潟の漢学者・医学者をしらべていくうちに『後越薬泉』について述べている論文にいきあたり、収録されている越佐叢書をみた。それは江戸末期の上中下越の温泉を踏破し、「化学」をもちいて調査をおこなった日本で最初の記録だった。
小村は加茂の蘭学者・森田千庵と近い関係にあり、日本における「化学」の祖、宇田川榕菴とも交流があった。宇田川榕菴『舎密開宗』(舎密はオランダ語のChemie=化学)には西洋流の温泉分析法が示されており、小村はそうした手法をふまえて新潟の温泉をみて(入って)まわったようである。ただすでにこの方面では先行研究がいくつかある。
ともあれ、本書が小村の温泉研究でしめくくられているのは私にはとても印象深かった。
拝受 符瑞「張掖郡玄石図」の出現と司馬懿の政治的立場 ― 2007/06/15 03:38
津田資久、符瑞「張掖郡玄石図」の出現と司馬懿の政治的立場、『九州大学東洋史論集』35、2007年4月。
津田さんからいただいた。ありがとうございました。
三国晋のあたりのカテゴリ(このブログの)を準備してないことに気づきました。
津田さんからいただいた。ありがとうございました。
三国晋のあたりのカテゴリ(このブログの)を準備してないことに気づきました。