新収 陝北漢代画像石2008/09/28 22:01

李林・康蘭英・趙力光(編著)『陝北漢代画像石』陝西人民出版社、1995年。

画像石の図録。陝西省北部のほか、一部山西省のものも含む。

 たしかに地域性はあり豊かな可能性は感じるが、奇抜なものはそうない。あきらかに制作者たちは「定番」をつくることをこころがけており、製法が画一化しているようにもみえる。そういう中で差異がみつかる点はすでに大概、先学が目につけている。
 また、地域性というといかにも学問的だが、なぜそれがそう形作られるか理論立てができるだけの史資料がなければ感覚的な言葉でしかない。資料や図像の解説ならいくらでもできるだろうが、それは研究ではあるまい。さてどうしたら奥行きのある分析が可能か。しばらく先行研究の視点をじっくりみていくしかなさそうだ。

目がしょぼしょぼするのはどうしようもないが、特に新ネタを考えるまでもなくいくらでも書くべきテーマが山のようにある。そこからぼちぼちとすすめよう。