新収 早期絲綢之路文献研究2009/10/22 20:30

余太山(著)『早期絲綢之路文献研究』(伝統中国研究叢書)上海人民出版社、2009年5月。

1冊ながら上下巻構成。漢文史料編と漢文以外の史料編ということらしい。目次によると主な対象史料、人物は以下の通り。

『穆天子伝』、法顕、宋雲、恵生、裴矩『西域図記』、ヘロドトス『歴史』、イシドール『パルティア駅亭誌(パルティア道程記)』、トレミー(プトレマイオス)『地理誌』(Geographia)

パルティア・・はこれだろう。(http://www.parthia.com/doc/parthian_stations.htm
このほか漢文史料の中のローマ帝国に関する記述や宋雲行記の訳注が付されている。

新収 東方摩尼教研究2009/10/22 20:44

芮伝明(著)『東方摩尼教研究』(伝統中国研究叢書)、上海人民出版社、2009年05月。

マニ教については完全に門外漢だが、近接分野なので読んでみようと思い購入。いつ読むのか、それが問題だ。

東方書店の紹介ページに目次あり。
http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=318037&bookType=ch

新収 中国古医籍書目提要2009/10/22 20:57

王瑞祥(主編)『中国古医籍書目提要』(上・下)、中医古籍出版社、2009年4月。

中医古籍を対象にその題跋や歴代書目の記載を列記したもの。『医籍考』やレア本になっている岡西為人『宋以前医籍考』などと同じコンセプトの書物であり、それらも本書の対象に含まれている。

http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/10/17/1857432

いくつか知っている中医古籍について調べてみると、中国で発表された研究や影印書・復元本を重視しすぎの傾向はあるが、便利な工具書という印象を受けたので購入。

亜東書店の紹介ページ
http://www.ato-shoten.co.jp/newweb/eastm/el/10214182.php

拝受 近世・近代における「上杉家文書」の整理・管理とその変容 他2009/10/22 21:24

浅倉有子、近世・近代における「上杉家文書」の整理・管理とその変容 、『新潟史学』 第61号、2009年8月。
浅倉有子、近代における上杉家廟所の変容、『史跡 米沢藩主上杉家墓所保存修理工事報告書(下巻)』、2008年3月。
浅倉有子、松代城祉の払下と真田家の道具類(宝物)の管理、『松代』第22号、2008年。

浅倉先生からいただいた。ありがとうございました。
「資料とその保管場所」という観点で研究をすすめられているようである。大変学ぶところが多い。冒頭の論文は以前紹介した。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/09/03/4560439

新収 漢文仏籍目録2009/10/26 18:42

宿白(著)『漢文仏籍目録』、文物出版社、2009年6月。

 「宿白未刊講稿系列」の1冊。宿白氏といえば北朝考古系で多くの報告をされた中国考古学の第一人者という記憶である。そのため本書のタイトルには最初、意外性を覚えた。しかし、よく考えれば、北朝史と仏教的要素は切り離せないので意外ではない。
 本書はその講義録である。既に古いながら要領よく入門書や辞典類が紹介されている。およそ目録学的内容だが、考古学者ならではの、資料をモノとしてみる視点に新しい研究へのヒントが隠されている気がした。

新収 中国中古社会与国家2009/10/27 20:43

宋徳熹(編)『中国中古社会与国家史料典籍研読会成果論文集』、稲郷出版社、2009年7月。

 論文、講演録など29点を載せる。台湾外の研究者としては窪添慶文、陳国燦、黄正建先生の名前が見える。時代的にはほぼ魏晋南北朝隋唐史に集中しているが、取り扱われているテーマはあらゆる分野にわたる。
 論文の題名をみただけでも、該当時代の歴史学研究者は目を通したほうがいい1冊に思われる。
 巻頭論文は陳国燦先生の講演録。

陳国燦、吐魯番出土文書与中国古代史研究的関係

亜東書店のページに簡単な紹介がある。
http://www.ato-shoten.co.jp/newweb/sas/ahhg/10228660.php

張文昌、胡勝源さんの論文も載る。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/09/04/

新収 『漢字文献情報処理研究』第10号2009/10/30 02:23

漢字文献情報処理研究(編)『漢字文献情報処理研究』第10号、2009年10月。

小島浩之、東京大学総合図書館所蔵鴎外文庫「明代勅命」管見
師茂樹、GraphText 紙テープに呪縛されないテキストデータの試み。

そのほか、各種情報が掲載されている。

目次はこちら。
http://www.jaet.gr.jp/jj/10.html

 小島論文はいささかこの雑誌にはあわない内容にもおもったが興味を引いた。
 東京大学が所蔵する明・弘治八年(1505)の勅命文書に関する書誌、受入経緯、内容、形態に言及する。

 個人的関心からメモしておくと、頻用されている大庭論文は米沢の上杉神社所蔵の明朝による上杉景勝宛剳符や明服にも言及したものである。
 ともに図録『上杉景勝』(上杉博物館)に鮮明な写真が掲載される。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/05/07/1491322