拝受 地震と中世の流通2010/05/18 23:17

矢田俊文(著)『地震と中世の流通』(高志書院選書6)、高志書院、2010年5月。

矢田先生からいただいた。ありがとうございました。2部構成でそれぞれが4章にわかれる。
「第I部 中世考古学と物質流通」「第II部 地震と集散地の被害」となっており、商品流通を中心に中世考古学と地震研究の成果をクロスさせるという構成を取っている。

前掲『中世の巨大地震』よりやや難易度はあがった感じだが、一般向けの内容である。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/01/07/4046288

拝受 前漢時代における内外観の変遷 ほか2010/05/19 22:05

阿部幸信、前漢時代における内外観の変遷-印制の視点から、『中国史学』第18巻、2008年12月。
阿部幸信、武帝期・前漢末における国家秩序の再編と対匈奴関係、『早期中国史研究』 第一巻 2009年7月。

阿部先生からいただいた。ありがとうございました。ともに国家の内外観、自他意識という視点で貫かれているようである。

『杏雨』 第13号2010/05/20 21:59

『杏雨』 第13号、杏雨書屋、2010年5月。

武田科学振興財団杏雨書屋が発行する主に本草学や医史学に関する研究誌。

古泉圓順、『薬種抄』一
第二三回研究会講演録
 町泉寿郎、渋江抽斎と医学館
 松木明知、弘前藩江戸定府医官渋江抽斎とその系譜
第二四回研究会講演録
 岩本篤志、敦煌と『新修本草』ーなぜそこにあったのか
 上山大峻、敦煌本『本草集注』について
松田泰代、武田科学振興財団杏雨書屋所蔵『解体新書』
田中圭子、杏雨書屋所蔵『薫集類抄』鎌倉期写本の影印と翻刻
石濱裕美子、『四部医典』解釈タントラ20章訳注
内林政夫、オットセイ(膃肭臍)語源再考
太田由佳、松岡恕庵本草学の書誌的調査研究

写真多数。
拙稿では敦煌秘笈・羽40Rの他、英仏敦煌文献(本草書など)を掲載。

拝受 『法史学研究会会報』第14号2010/05/26 17:53

『法史学研究会会報』第14号、2010年3月。

すべての目次はこちら。
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~tkomuro/legalhistory02.htm

題名から読んでみようと思ったのが以下の論文。自分自身の研究との関連から言えば、特に天聖令研究の書評。

陶安あんど、上海図書館所蔵の薛允升『唐明律合刻』手稿本について
落合悠紀 、漢初の田制と阡陌についての一試論―漢「二年律令」田律246 簡の理解をめぐって―
鈴木秀光、台湾における清代法制史関連史跡の探訪―官方関係を中心として―
岡野誠・服部一隆・土肥義和・川村康・石見清裕・荒川正晴・石野智大・三橋広延・十川陽一・江川式部、天聖令研究の新動向――『唐研究』第14巻(天聖令特集号)に対する書評を中心として――
岡野誠・服部一隆・石野智大(編)、『天聖令』研究文献目録(第2版)
江川式部、南北朝隋唐期礼制関連研究文献目録(中文篇2/2001~2009年)

岡野先生から、寄付のご案内とともにいただいた。ありがとうございました。

拝受 『令義解』「上令義解表」の注釈所引『論語義疏』の性格について2010/05/26 18:06

高田宗平、『令義解』「上令義解表」の注釈所引『論語義疏』の性格について、『日本漢文学研究』 第5号、2010年3月。

高田さんからいただいた。ありがとうございました。タイトルの通り、注に引用された典籍の文章から、その性格を探っている。
 前稿では敦煌本等を使用しておられたが、ここでは新潟の市島酒造の史料館所蔵本(!)などにも言及されている。ありがとうございました。

市島酒造
http://www.ichishima.jp/oumon/tenji/index.html

拝受 『天聖令』の唐宋史研究における価値について2010/05/27 20:31

黄正建(江川式部訳)、『天聖令』の唐宋史研究における価値について―現在の研究成果を中心に、『日本古代学』第2号、2010年。
黄正建(江川式部訳)、『天聖令・雑令』の整理と研究、『日本古代学』第2号、2010年。

黄正建先生からいただいた。ありがとうございました。非常にわかりやすい内容である。

拝受 宮亭廟伝説―中古早期廬山的信仰空間2010/05/28 20:23

魏斌、宮亭廟伝説―中古早期廬山的信仰空間、『歴史研究』2010-2号、2010年。
魏斌、漢唐間江南名山的興起―祀典・信仰・知識―、『唐代史研究』第12号、2009年8月。

魏斌先生からいただいた。ありがとうございました。ともに信仰空間の歴史学的な考察をされている。後者は以前、『唐代史研究』第12号の紹介でとりあげている。

拝受 唐代長安の景教碑と洛陽の景教経幢2010/05/28 20:34

礪波護、唐代長安の景教碑と洛陽の景教経幢、『書香』(大谷大学図書館・博物館報)第27号、2010年3月。

礪波先生からいただいた。ありがとうございました。
 話は折口信夫『死者の書』の「光の曼荼羅」からはじまり、『大秦景教中国流行碑』の模造石碑について、そして数年前に洛陽で出土したばかりの『大秦景教宣元至本経及幢記』のことでしめくくられている。
 景教とはいうまでもなくネストリウス派キリスト教のことで、洛陽出土の資料はソグド人聚落との関係などからも話題になっている。
 また公開されたばかりの敦煌秘笈には、かつて羽田亨が分析し、林悟殊、栄新江両教授が再検討を加えた景教文献があり、「唐代のキリスト教」はあらためて注目される研究課題となっている。

http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/08/07/4486110
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2010/04/27/5045379