新収 内陸アジア史研究 第25号 ― 2010/07/01 23:38
『内陸アジア史研究』 第25号、2010年3月。
森安孝夫、日本に現存するマニ教絵画の発見とその歴史的背景
マニ教のイエス像が13~14世紀前後の日本に伝来していたことを論証する衝撃的な内容。
このほか論文6点、史資料紹介・紀行・書評各1点が掲載される。
目次はこちら。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/sias/nak/index.htm
森安孝夫、日本に現存するマニ教絵画の発見とその歴史的背景
マニ教のイエス像が13~14世紀前後の日本に伝来していたことを論証する衝撃的な内容。
このほか論文6点、史資料紹介・紀行・書評各1点が掲載される。
目次はこちら。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/sias/nak/index.htm
新収 論吐魯番学 ― 2010/07/02 00:03
陳國燦(著)『論吐魯番学』、上海古籍出版社、2010年04月。
これまでに公表された論文等27本を収録する。各国・各地に散在して収蔵されている吐魯番文書に関する情報整理やそれらに関する研究も含まれている。当然ながら、敦煌文献の研究にも益するところが多そうである。
これまでに公表された論文等27本を収録する。各国・各地に散在して収蔵されている吐魯番文書に関する情報整理やそれらに関する研究も含まれている。当然ながら、敦煌文献の研究にも益するところが多そうである。
新収 敦煌学史事新証 ― 2010/07/03 01:28
陳国燦(著)『敦煌学史事新証』 (敦煌学研究叢書)、甘粛教育出版社、2002年9月。
論文25点を収録する。李盛鐸に関係するものも、ソグド人に関係するものも含まれる。
昨日とりあげた『論吐魯番学』は吐魯番学中心でこちらは敦煌学が中心ということで重複は「敦煌吐魯番文書与魏晋南北朝隋唐史研究」のみ。
著者の堅実かつ幅広い識見が伝わってくる。
論文25点を収録する。李盛鐸に関係するものも、ソグド人に関係するものも含まれる。
昨日とりあげた『論吐魯番学』は吐魯番学中心でこちらは敦煌学が中心ということで重複は「敦煌吐魯番文書与魏晋南北朝隋唐史研究」のみ。
著者の堅実かつ幅広い識見が伝わってくる。
拝受 中国古代貨幣経済史研究の諸潮流とその展開過程 ― 2010/07/03 16:51
柿沼陽平、中国古代貨幣経済史研究の諸潮流とその展開過程、『中国史学』第19巻、2009年12月。
柿沼陽平、戦国秦漢時代における塩鉄政策と国家的専制支配、『史学雑誌』第119編第1号、2010年1月。
柿沼陽平、後漢時代における貨幣経済の展開とその特質、『史滴』第31号、2009年12月。
現在、中国社会科学院で研究をすすめている柿沼さんからいただいた。ありがとうございました。
最初の一点。これまでの中国古代貨幣経済史研究の視点、到達点を総括し、今後の研究における問題点とその展望を示す。
他二点は以前紹介している。以上の3点は緊密な関係にあることが理解できる。
柿沼陽平、戦国秦漢時代における塩鉄政策と国家的専制支配、『史学雑誌』第119編第1号、2010年1月。
柿沼陽平、後漢時代における貨幣経済の展開とその特質、『史滴』第31号、2009年12月。
現在、中国社会科学院で研究をすすめている柿沼さんからいただいた。ありがとうございました。
最初の一点。これまでの中国古代貨幣経済史研究の視点、到達点を総括し、今後の研究における問題点とその展望を示す。
他二点は以前紹介している。以上の3点は緊密な関係にあることが理解できる。
拝受 SANGLEY語研究的一種資料-彼得・斉瑞諾的『漢西辞典』 ― 2010/07/04 22:45
高田時雄、SANGLEY語研究的一種資料-彼得・斉瑞諾的『漢西辞典』、『2009閩南文化国際学術研討会論文集』、国立成功大学中国文学系、2009年12月。
高田先生からいただいた。ありがとうございました。
イエズス会士によって作成された『漢西辞典』に関する紹介・研究。SANGLEYはスペイン統治下フィリピンにおけるスペイン人による福建商人を指す呼称に由来するようである。
全然知らない言葉なので要約が容易でない。調べてみると以下のようなものがあった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Sangley (Wikipedia)
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/53835
高田先生からいただいた。ありがとうございました。
イエズス会士によって作成された『漢西辞典』に関する紹介・研究。SANGLEYはスペイン統治下フィリピンにおけるスペイン人による福建商人を指す呼称に由来するようである。
全然知らない言葉なので要約が容易でない。調べてみると以下のようなものがあった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Sangley (Wikipedia)
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/53835
拝受 従敦煌遺書看道教的医薬学貢献 ― 2010/07/05 00:45
劉永明、従敦煌遺書看道教的医薬学貢献-以『輔行訣』和『本草経集注』為核心、『中国道教』2009年第1期。
劉永明先生からいただいた。ありがとうございました。
敦煌本『輔行訣臓腑用薬法要』(文革期に佚)と『本草経集注』(龍谷本)をもちいて道教医学の観点から分析を加えたもの。
劉永明先生からいただいた。ありがとうございました。
敦煌本『輔行訣臓腑用薬法要』(文革期に佚)と『本草経集注』(龍谷本)をもちいて道教医学の観点から分析を加えたもの。
拝受 『天聖令』研究文献目録(第2版) ― 2010/07/06 23:02
岡野誠・服部一隆・石野智大(共編)『天聖令』研究文献目録(第2版)』、2010年3月。
石野さんからいただいた。ありがとうございました。『天聖令』に関する研究の現状が把握しやすくて大変便利。
石野さんからいただいた。ありがとうございました。『天聖令』に関する研究の現状が把握しやすくて大変便利。
拝受 敦煌講唱文学写本研究 ― 2010/07/07 03:15

荒見泰史(著)『敦煌講唱文学写本研究』(浙江大学古籍研究所中国古典文献学)中華書局、2010年3月。
荒見泰史、舜子変文類写本の書き換え状況から見た五代講唱文学の展開、『アジア社会文化研究』第11号、2010年3月。
荒見先生からいただいた。ありがとうございました。
前者の目次はこちら(東方書店)。
http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=329530&bookType=ch
会得した外国語で、その国の著名な出版社から単著を出版されただけでなく、巻末では主題と日本との関係についても論じており、日本で活動する研究者としての視点もうまく活かされている。
後者の日本語論文は前者の第3章と関係がある。
講唱文芸とはなにか、敦煌変文とはなにか、テキストの変化を具体的にみていくことでその奥底にある融通無碍なあり方にせまっている。
荒見泰史、舜子変文類写本の書き換え状況から見た五代講唱文学の展開、『アジア社会文化研究』第11号、2010年3月。
荒見先生からいただいた。ありがとうございました。
前者の目次はこちら(東方書店)。
http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=329530&bookType=ch
会得した外国語で、その国の著名な出版社から単著を出版されただけでなく、巻末では主題と日本との関係についても論じており、日本で活動する研究者としての視点もうまく活かされている。
後者の日本語論文は前者の第3章と関係がある。
講唱文芸とはなにか、敦煌変文とはなにか、テキストの変化を具体的にみていくことでその奥底にある融通無碍なあり方にせまっている。
新収 辨偽与存真 ほか ― 2010/07/08 18:33
栄新江(著)『辨偽与存真-敦煌学論集』上海古籍出版社、2010年3月。
王晶波(著)『敦煌写本相書研究』民族出版社、2010年1月。
前者は中国を訪れた折にでもと思ったが、論文を書くのに必要になるような気がしたので購入。1999年に新文豊出版から公刊された『鳴沙集』の簡体字版をイメージして企画されたようだが、関連する写真が大幅増補されているだけでなく、何点かの論文も増補されている。李盛鐸旧蔵敦煌文献の研究には必須の論文集である。
後者は2004年に刊行された『敦煌写本相書校録研究』の著者による博士論文集。敦煌の相書(人相占い)の研究書は比較的少ないのでまず見るべきものということになる。
中国では相書(人相占い)はともかく、風水書、占筮書をあつかう「歴史学的」研究がここ十数年でとみに増えた気がする。
王晶波(著)『敦煌写本相書研究』民族出版社、2010年1月。
前者は中国を訪れた折にでもと思ったが、論文を書くのに必要になるような気がしたので購入。1999年に新文豊出版から公刊された『鳴沙集』の簡体字版をイメージして企画されたようだが、関連する写真が大幅増補されているだけでなく、何点かの論文も増補されている。李盛鐸旧蔵敦煌文献の研究には必須の論文集である。
後者は2004年に刊行された『敦煌写本相書校録研究』の著者による博士論文集。敦煌の相書(人相占い)の研究書は比較的少ないのでまず見るべきものということになる。
中国では相書(人相占い)はともかく、風水書、占筮書をあつかう「歴史学的」研究がここ十数年でとみに増えた気がする。
新収 陰陽道の発見 ― 2010/07/08 19:04
山下克明(著)『陰陽道の発見』NHK出版、2010年6月。
陰陽道研究の入門書。帯の「陰陽道は、夜を生きる平安貴族の行動原理」はいかがなものかとおもうが、本文には怪しげな雰囲気がなく、また文章の技巧や解釈の差違をふりまわさず、必要な史料を丁寧に紹介しつつ、わかりやすく読みやすい。きっと著者が史料を知悉しているからなのだろう。
冒頭、敦煌文献にもふれている。
陰陽道研究の入門書。帯の「陰陽道は、夜を生きる平安貴族の行動原理」はいかがなものかとおもうが、本文には怪しげな雰囲気がなく、また文章の技巧や解釈の差違をふりまわさず、必要な史料を丁寧に紹介しつつ、わかりやすく読みやすい。きっと著者が史料を知悉しているからなのだろう。
冒頭、敦煌文献にもふれている。