新収 唐代史研究 第13号2010/09/03 20:38

唐代史研究会(編)『唐代史研究』 第13号、2010年8月。

2009年度夏期シンポジウム特集

小尾孝夫、南朝宋斉時期の国軍体制と僑州南徐州
久保田和男、北宋慶暦時代と軍事問題―范仲淹の国防政策を中心として―
丸橋充拓、府兵制下の「軍事財政」
武井紀子、律令財政構造と軍事
高瀬奈津子、唐後半期の財庫についてー延資庫を中心に―

書評・新刊紹介

梶山智史、高橋継男(編)『中国石刻関係図書目録(1949-2007)』
松浦典弘、土肥義和(編)『敦煌・吐魯番出土漢文文書の新研究』

 このほか学会参加報告、日本唐代史関連研究成果目録。

 この分野では国際的に知られた雑誌と認識していたのだが、「唐代史研究」でググると、「信用に足るのかどうかわからない人の個人サイト」(ここ)にたどりつく・・・・・・。では私がこの読書記録を削除すればいいのかといえば、それはなんか違うだろう。

 巻末の日本唐代史関連研究成果目録はWebでも公開すべき性格のものにおもわれる。それは「唐代史研究会」の国際的評価につながるだろう。

 論文情報は刊行後半年もすればCiNiiや東洋学文献類目(オンライン版)で検索できるが、ともにデータベースとしてつくられており、個々のデータは検索エンジンにはひっかからない。
 http://ci.nii.ac.jp/
 http://ruimoku.zinbun.kyoto-u.ac.jp/ruimoku/
 それはそれでいいのだが、だから現状では、Webに論文目録を公開しておく意義はそれなりにある。ただアップするだけで、検索エンジンにタイトルがひっかかるだけで、研究活動には有用なことがある。海外サイトではエルゼビアにせよCNKIにせよ、論文自体が手に入る(私の所属機関では・・)わけだが、有料なのだし、日本の研究情報としてはタイトルがWebに流れているだけで価値がある。単に自分が入手した研究書を紹介しているだけのこのサイトを何度もごらんになっている人は同意してくれるであろう。

 また、作業への貢献は貢献者たちの栄誉に十分にフィードバックされるべきである。どういう価値があるのか、その意義はあきらかであるべきだろう。
 いまだに論文情報を紙媒体のみから得ている人がどのくらいいるのだろうか。また、海外からWeb経由で論文情報が大量に入ってくる時代にこの紙媒体の雑誌の論文目録が海外で重宝される、というのはどういうことなのだろうか。

コメント

トラックバック