新収 両魏周斉戦争中的河東 ― 2006/12/01 00:00
宋傑『両魏周斉戦争中的河東』中国社会学出版社、2006年9月
河東とは黄河の河曲の東岸にあたる現在の山西省南部一帯をさす。
南北朝末期、東魏・西魏・梁の三国が鼎立し、河東はしばしば、三国による抗争に巻き込まれた。そしてそれぞれが北斉・北周・陳へとかわってからもその抗争は続き、最終的には北周がぬきでる。
この過程を河東を中心に、中国語で読みやすいようにまとめたのが本書である。ただ、先行研究はほとんどひかず、ある意味、史書を読んで史実を整理したもので、つっこんだところがない。特徴だといえるのは山西省の地名を丁寧に追っていることで、『山西通志』などがひかれている。また沙苑、河橋、玉璧といった代表的な戦いの形勢を地図上に示していることであろう。
話はずれるが、思い出せば2000年、Y氏とともに山西省の太原から臨汾そこから洛陽にむかい、その際、河東を通過した。唐王朝を建国した李氏が通った道も途中までは同じだっただろう。現在の河東はかなり荒れ果てた地というイメージにうつった。名族である「河東裴氏」を外のトタンに大きくペンキ書きした家(これが名族のなれの果てか)、ボロボロで砂埃にまみれた家々、骨だけで動いているように見えるあばらの浮き出た犬。そして「豪華バス」という名のバスの中には、2時間も民家で休憩するような運転手と乗務員、包帯で腕をつり眼帯をした労働者。車内は少し異臭がし、サスペンションがこわれているのか絶えず痛いほど揺れた。あのあたりでよかったのは黄河の橋を渡るバスからみた夕陽がきれいだったことくらいだった。
最近記憶力が著しく減退しているが、この時のいくつかのシーンは目に焼き付いている。
河東とは黄河の河曲の東岸にあたる現在の山西省南部一帯をさす。
南北朝末期、東魏・西魏・梁の三国が鼎立し、河東はしばしば、三国による抗争に巻き込まれた。そしてそれぞれが北斉・北周・陳へとかわってからもその抗争は続き、最終的には北周がぬきでる。
この過程を河東を中心に、中国語で読みやすいようにまとめたのが本書である。ただ、先行研究はほとんどひかず、ある意味、史書を読んで史実を整理したもので、つっこんだところがない。特徴だといえるのは山西省の地名を丁寧に追っていることで、『山西通志』などがひかれている。また沙苑、河橋、玉璧といった代表的な戦いの形勢を地図上に示していることであろう。
話はずれるが、思い出せば2000年、Y氏とともに山西省の太原から臨汾そこから洛陽にむかい、その際、河東を通過した。唐王朝を建国した李氏が通った道も途中までは同じだっただろう。現在の河東はかなり荒れ果てた地というイメージにうつった。名族である「河東裴氏」を外のトタンに大きくペンキ書きした家(これが名族のなれの果てか)、ボロボロで砂埃にまみれた家々、骨だけで動いているように見えるあばらの浮き出た犬。そして「豪華バス」という名のバスの中には、2時間も民家で休憩するような運転手と乗務員、包帯で腕をつり眼帯をした労働者。車内は少し異臭がし、サスペンションがこわれているのか絶えず痛いほど揺れた。あのあたりでよかったのは黄河の橋を渡るバスからみた夕陽がきれいだったことくらいだった。
最近記憶力が著しく減退しているが、この時のいくつかのシーンは目に焼き付いている。
新収 敦煌密教文献論稿 ― 2006/12/03 03:00
李小栄『敦煌密教文献論稿』、人民文学出版社、2003.
敦煌文献のほとんどは仏教文献である。ということで、この本を購入してみた。少し見ただけでもなかなか丁寧に考察されているようにおもえた。また日本の研究にもよく目が通されている。本書では『仏頂尊勝陀羅尼経』『高王観世音経』『毘沙門天王経』『薬師経』などがあつかわれている。
自分の研究からいえば『高王観世音経』はけっこう身近である。これは偽経で、「高王」などと言う名が付いているのは北斉の高洋と深い関係にあるからである。
敦煌文献のほとんどは仏教文献である。ということで、この本を購入してみた。少し見ただけでもなかなか丁寧に考察されているようにおもえた。また日本の研究にもよく目が通されている。本書では『仏頂尊勝陀羅尼経』『高王観世音経』『毘沙門天王経』『薬師経』などがあつかわれている。
自分の研究からいえば『高王観世音経』はけっこう身近である。これは偽経で、「高王」などと言う名が付いているのは北斉の高洋と深い関係にあるからである。
新収 吐魯番文物精粋 ― 2006/12/03 04:00
李蕭『吐魯番文物精粋』(上海辞書出版社、2006年6月)
カラー図録本で写真はきわめて鮮明である。同様のものに『新疆文物古跡大観』(新疆美術撮影出版社、1999年)があるが、それよりも写真のうつりがよい。
この地の展示物では目につくミイラも鮮明だが、この地から出てきた様々な文物、たとえばハープや墓誌、文書類も良く視認できる。
五胡から唐代までの文字が書かれている資料をあげると、随葬衣物疏3点、戸籍類3点、辞1点、官文書4点、墓誌6点、墓表1点、契約文書2点、告身1点、過所1点、そのほか漢文文書以外も鮮明な写真があげられている。かの地は乾燥しているので古い布地が残っていることがあるが、それらの写真も鮮明である。吐魯番文献の研究にたずさわっていれば買って損のないものといえる
カラー図録本で写真はきわめて鮮明である。同様のものに『新疆文物古跡大観』(新疆美術撮影出版社、1999年)があるが、それよりも写真のうつりがよい。
この地の展示物では目につくミイラも鮮明だが、この地から出てきた様々な文物、たとえばハープや墓誌、文書類も良く視認できる。
五胡から唐代までの文字が書かれている資料をあげると、随葬衣物疏3点、戸籍類3点、辞1点、官文書4点、墓誌6点、墓表1点、契約文書2点、告身1点、過所1点、そのほか漢文文書以外も鮮明な写真があげられている。かの地は乾燥しているので古い布地が残っていることがあるが、それらの写真も鮮明である。吐魯番文献の研究にたずさわっていれば買って損のないものといえる
新収 五山禅僧伝記集成(新装版) ― 2006/12/03 04:53
玉村竹二『五山禅僧伝記集成』(新装版)、思文閣出版、2003年3月
鎌倉から室町にかけての719人の五山の僧侶についての伝記を記したものである。初版は1983年講談社刊。人物辞書としても便利なもので、まさに大作である。参照文献や用語解題、衆派図などもついていて、便利。
かつての中国から日本への影響を今も伝えるモノといえば、漢籍である。まあ本自体はへその緒のようなモノで、知識の媒介者でしかない。他にも影響を感じられるモノはあるはずだが、そのへその緒が現在も残っていることは東アジアの歴史を考える上で注目されるべきであろう。
そこからもわかるように日本は絶えず外国文化からの吸収と解釈をおこなってきた伝統と蓄積を持った国だということは間違いない。
僧侶、ぼうさん、お葬式・・・いやいや、漢籍をみていくと五山僧、学僧の重要性がわかってくる。彼らのなかには日本中世では最先端の学者がたくさんいた。存在としてはヨーロッパ中世の大学とか修道士たちにも似ている。
また、こういうある時代のある部分をぎっしりまとめた本が1万円以内で買えるというのはすごいことである。ただ結構な量の本を私費で購入しているので、1割引になる生協で買うべきであった。
この本は以前、靈棋經の論文を書く際に図書館で借りたのだが、どうも手元にないと都合が悪い。ネットで見たら意外に安いと言うことで購入となった。
鎌倉から室町にかけての719人の五山の僧侶についての伝記を記したものである。初版は1983年講談社刊。人物辞書としても便利なもので、まさに大作である。参照文献や用語解題、衆派図などもついていて、便利。
かつての中国から日本への影響を今も伝えるモノといえば、漢籍である。まあ本自体はへその緒のようなモノで、知識の媒介者でしかない。他にも影響を感じられるモノはあるはずだが、そのへその緒が現在も残っていることは東アジアの歴史を考える上で注目されるべきであろう。
そこからもわかるように日本は絶えず外国文化からの吸収と解釈をおこなってきた伝統と蓄積を持った国だということは間違いない。
僧侶、ぼうさん、お葬式・・・いやいや、漢籍をみていくと五山僧、学僧の重要性がわかってくる。彼らのなかには日本中世では最先端の学者がたくさんいた。存在としてはヨーロッパ中世の大学とか修道士たちにも似ている。
また、こういうある時代のある部分をぎっしりまとめた本が1万円以内で買えるというのはすごいことである。ただ結構な量の本を私費で購入しているので、1割引になる生協で買うべきであった。
この本は以前、靈棋經の論文を書く際に図書館で借りたのだが、どうも手元にないと都合が悪い。ネットで見たら意外に安いと言うことで購入となった。
新収 密謀 ― 2006/12/04 23:00
藤沢周平『密謀』上・下、新潮文庫、1982
ブログに小説をとりあげるのはやめておこうかとおもったが、書こうと思ったときに書いておくことにする。たいていどんな本を読んでも忘れるのだが、書いておくと少し記憶が強くなるというメリットもある。
私が買ったのは上巻が第52刷(2006年9月刊、下巻は50刷)。今まで個々にあげてきた本はほとんどはよくて2刷だから、実に良く読まれている本であってここで書評じみたことはしなくてよいであろう。
藤沢周平はいうまでもなく、人気の歴史小説家である。それでも以前はそう意識した存在ではなかったが、私自身が雪国に越してきて、藤沢の故郷である庄内になんどか行く機会もあり、身近に感じるようになった。
この小説の主役は直江兼続であり、主君の上杉、そして石田三成が準主役、裏の主役は藤沢の小説に良く出てくる静四郎なる名の剣の達人である。
本書は小説的な要素よりも歴史的な記述が骨組みをなしていて、ある意味、関ヶ原前後の大名や歴史の展開をある視点から眺めたものとして読むことができる。もちろん静四郎に関係するあれこれはかなり虚構度が高いのだが、それが全体をおもしろくしているのはいうまでもない。また読了して振り返ると、「密謀」に向かって筋がすーっと通っていたことが理解でき、なるほど、こういうのがスムーズと言うのだなと思った。
蛇足だが個人的には庄内も新発田も米沢も山形も越後一帯も江戸も静岡も関ヶ原(附近)も車で走ったことがあるためか、地名がでてくると景観がみえてくるのが実に楽しかった。なぜこの忙しいときにこの小説を読んでいたか、それはいつか書くことになるだろう。
ブログに小説をとりあげるのはやめておこうかとおもったが、書こうと思ったときに書いておくことにする。たいていどんな本を読んでも忘れるのだが、書いておくと少し記憶が強くなるというメリットもある。
私が買ったのは上巻が第52刷(2006年9月刊、下巻は50刷)。今まで個々にあげてきた本はほとんどはよくて2刷だから、実に良く読まれている本であってここで書評じみたことはしなくてよいであろう。
藤沢周平はいうまでもなく、人気の歴史小説家である。それでも以前はそう意識した存在ではなかったが、私自身が雪国に越してきて、藤沢の故郷である庄内になんどか行く機会もあり、身近に感じるようになった。
この小説の主役は直江兼続であり、主君の上杉、そして石田三成が準主役、裏の主役は藤沢の小説に良く出てくる静四郎なる名の剣の達人である。
本書は小説的な要素よりも歴史的な記述が骨組みをなしていて、ある意味、関ヶ原前後の大名や歴史の展開をある視点から眺めたものとして読むことができる。もちろん静四郎に関係するあれこれはかなり虚構度が高いのだが、それが全体をおもしろくしているのはいうまでもない。また読了して振り返ると、「密謀」に向かって筋がすーっと通っていたことが理解でき、なるほど、こういうのがスムーズと言うのだなと思った。
蛇足だが個人的には庄内も新発田も米沢も山形も越後一帯も江戸も静岡も関ヶ原(附近)も車で走ったことがあるためか、地名がでてくると景観がみえてくるのが実に楽しかった。なぜこの忙しいときにこの小説を読んでいたか、それはいつか書くことになるだろう。
新収 千年王国の追求/ロンドン庶民生活史 ― 2006/12/05 20:00
ノーマン・コーン著、江河徹訳『千年王国の追求』、紀伊国屋書店、1978年。
R.J.ミッチェル、M.D.R.リーズ著、松村赳訳『ロンドン庶民生活史』みすず書房、1971年。
先月、図書館の廃棄本の売り出しにでかけて格安入手。ともに大学生時代に古本屋で買おうか買うまいか迷って買わなかった本である。古本は一期一会というがひょんなところで再会するものである。一方はユートピア論につらなり、一方は社会史、というところで関心を持っていた。
そういえば中国史には三石善吉『中国の千年王国』という本があり、それは新刊で購入した。たしか北魏の大乗教の乱や清代の白蓮教反乱などもあつかわれていた記憶である。
そう、千年王国と言えば、澁澤龍彦の書評を読み、石川淳『至福千年』をよみたいとおもい、一生懸命さがして読んだはずだが、内容の記憶がない。しかもつづけて石川淳の著作はずいぶんと読んだはず(それは記憶にある)なのだが、論文ネタに苦しんでいた時分だったようで、やはり記憶がない。
人目にさらされるブログを書き始めたのは、このような記憶の風化現象が少しは遅れることを期待してのことである。
R.J.ミッチェル、M.D.R.リーズ著、松村赳訳『ロンドン庶民生活史』みすず書房、1971年。
先月、図書館の廃棄本の売り出しにでかけて格安入手。ともに大学生時代に古本屋で買おうか買うまいか迷って買わなかった本である。古本は一期一会というがひょんなところで再会するものである。一方はユートピア論につらなり、一方は社会史、というところで関心を持っていた。
そういえば中国史には三石善吉『中国の千年王国』という本があり、それは新刊で購入した。たしか北魏の大乗教の乱や清代の白蓮教反乱などもあつかわれていた記憶である。
そう、千年王国と言えば、澁澤龍彦の書評を読み、石川淳『至福千年』をよみたいとおもい、一生懸命さがして読んだはずだが、内容の記憶がない。しかもつづけて石川淳の著作はずいぶんと読んだはず(それは記憶にある)なのだが、論文ネタに苦しんでいた時分だったようで、やはり記憶がない。
人目にさらされるブログを書き始めたのは、このような記憶の風化現象が少しは遅れることを期待してのことである。
新収 呪術と占星の戦国史 ― 2006/12/06 00:00
小和田哲男『呪術と占星の戦国史』、新潮選書、1998年
著者は静岡大学教授でしばしばNHKに登場する先生である。私は以前、『霊棋経』の論文をかいたときに図書館で借りて読んだ。戦国武将と占いの関係、日本中世の学問のあり方を知る上でなかなかおもしろい入門書の一つといえると思う。読み返す必要があって購入した。
著者は静岡大学教授でしばしばNHKに登場する先生である。私は以前、『霊棋経』の論文をかいたときに図書館で借りて読んだ。戦国武将と占いの関係、日本中世の学問のあり方を知る上でなかなかおもしろい入門書の一つといえると思う。読み返す必要があって購入した。
新収 道教・民間信仰における元帥神の変容 ― 2006/12/06 23:00
二階堂善弘『道教・民間信仰における元帥神の変容』関西大学出版部、2006年10月。
『三教捜神大全』等の資料に見られる諸神のうち、特に「元帥」とよばれる武神の類の変遷をあつかった研究書。あとがきによると、書き下ろしにちかい形で博士請求論文としたものを、その後の調査などをふまえ構成し直したものだという。なるほど、そういう書き方もありなんですね。
実は最近、敦煌の民間宗教文献中の「功曹」の役割が気になっていた。ただ本書では最初の方で「功曹」は元帥神に含まれないとはやばやとことわってある。まあ、それでも研究手法などから得るところは大きい。
この本は学術書にして3000円以下という破格の安さである。あとでネット上で索引を提供する予定であるというのもおもしろい。なかなか二階堂先生らしく肩肘をはらない感じはよいが、実はじっくり読もうとおもうと、なかなか難しい本であることにきづくことになる。
『三教捜神大全』等の資料に見られる諸神のうち、特に「元帥」とよばれる武神の類の変遷をあつかった研究書。あとがきによると、書き下ろしにちかい形で博士請求論文としたものを、その後の調査などをふまえ構成し直したものだという。なるほど、そういう書き方もありなんですね。
実は最近、敦煌の民間宗教文献中の「功曹」の役割が気になっていた。ただ本書では最初の方で「功曹」は元帥神に含まれないとはやばやとことわってある。まあ、それでも研究手法などから得るところは大きい。
この本は学術書にして3000円以下という破格の安さである。あとでネット上で索引を提供する予定であるというのもおもしろい。なかなか二階堂先生らしく肩肘をはらない感じはよいが、実はじっくり読もうとおもうと、なかなか難しい本であることにきづくことになる。
新収 天一閣蔵明鈔本天聖令校證 ― 2006/12/06 23:30
天一閣博物館・中国社会科学院歴史研究所天聖令整理課題組校證
『天一閣蔵明鈔本天聖令校證 附 唐令復原研究』上・下(中華書局、2006年10月)
早々と入手してしまった。解説はこちら。入手が早いからどうのということはないが、法制史でなくともこれのありなしでは唐代の描き方が大きく変わる可能性が高い。急いでみる価値は十分ある。
上巻は影印。下巻は校録本(校注付)、清本(整理後の本文)を、それからそれぞれの令の復原研究と言う構成になっている。
私の関心はとりわけ医疾令にある。医疾令の部分の研究は程錦氏による。丸山裕美子氏の研究がかなり参照されているようである。
燎原書店で購入した。早く入手されたい方は在庫がまだあるか聞いてみると良いかも。
早々と入手してしまった。解説はこちら。入手が早いからどうのということはないが、法制史でなくともこれのありなしでは唐代の描き方が大きく変わる可能性が高い。急いでみる価値は十分ある。
上巻は影印。下巻は校録本(校注付)、清本(整理後の本文)を、それからそれぞれの令の復原研究と言う構成になっている。
私の関心はとりわけ医疾令にある。医疾令の部分の研究は程錦氏による。丸山裕美子氏の研究がかなり参照されているようである。
燎原書店で購入した。早く入手されたい方は在庫がまだあるか聞いてみると良いかも。
展示 中国・日本の貴重書(静嘉堂文庫) ― 2006/12/11 00:09
静嘉堂文庫の古典籍 第6回 「中国・日本の貴重書」
平成18年12月2日(土)~12月17日(日)
静嘉堂蔵の漢籍および国書の展示。東洋学の関係者にとっては宋元版を閲覧できる貴重な機会といってよい。
重文指定をうけている展示物だけあげれば以下の通り。
周礼(南宋前期刊・蜀大字本)
説文解字(南宋初期刊、宋元逓修)
広韻(宋・孝宗朝初期刊)
漢書(宋・紹興刊)
皇朝編年綱目備要(南宋末期刊)
歴代故事(宋・嘉定5年序刊)
外台秘要方(宋・紹興刊)
白氏六帖事類集(北宋刊)
南華真経注疏(南宋刊)
李太白文集(南宋初期刊)
王右丞文集(南宋初期刊)
重文ではないが資治通鑑(元刊明初修)、東京夢華録(元至大刊)などもあり、東洋史学を勉強している人には少なからず興味深い展示である。また国書中には徒然草の書写年代が確認できるものとしては最古の写本(重文)や平安時代書写の慈覚大師伝など、興味深いものもある。
館内で販売している出版物として、宋元関係の図録(かなり興味のないものも含まれているので未購入)、静嘉堂所蔵の漢籍を説明した小冊子がある(以前購入)。なお、今回は宋元版の書影を絵はがきとしたもの1セット(11枚)を購入した。ちなみに、12月10日の岡本静嘉堂の敷地内は見事に紅葉していた。実は今回の展示は知らなかったのだが東大の小島さんにおしえてもらった。眼福だった。
静嘉堂文庫
http://www.seikado.or.jp/sub0201.htm
平成18年12月2日(土)~12月17日(日)
静嘉堂蔵の漢籍および国書の展示。東洋学の関係者にとっては宋元版を閲覧できる貴重な機会といってよい。
重文指定をうけている展示物だけあげれば以下の通り。
周礼(南宋前期刊・蜀大字本)
説文解字(南宋初期刊、宋元逓修)
広韻(宋・孝宗朝初期刊)
漢書(宋・紹興刊)
皇朝編年綱目備要(南宋末期刊)
歴代故事(宋・嘉定5年序刊)
外台秘要方(宋・紹興刊)
白氏六帖事類集(北宋刊)
南華真経注疏(南宋刊)
李太白文集(南宋初期刊)
王右丞文集(南宋初期刊)
重文ではないが資治通鑑(元刊明初修)、東京夢華録(元至大刊)などもあり、東洋史学を勉強している人には少なからず興味深い展示である。また国書中には徒然草の書写年代が確認できるものとしては最古の写本(重文)や平安時代書写の慈覚大師伝など、興味深いものもある。
館内で販売している出版物として、宋元関係の図録(かなり興味のないものも含まれているので未購入)、静嘉堂所蔵の漢籍を説明した小冊子がある(以前購入)。なお、今回は宋元版の書影を絵はがきとしたもの1セット(11枚)を購入した。ちなみに、12月10日の岡本静嘉堂の敷地内は見事に紅葉していた。実は今回の展示は知らなかったのだが東大の小島さんにおしえてもらった。眼福だった。
静嘉堂文庫
http://www.seikado.or.jp/sub0201.htm