新収 古代イランの文明史への中国の貢献2007/10/22 21:56

ラウファー(著)、杉穎夫(訳)『古代イランの文明史への中国の貢献-特に栽培植物と産物の由来について』新風舎、2007年9月。

以前、エドワード・H・シェーファーの訳書がでたことを書いた際、松井先生のサイトに紹介されたのがこのB.Laufer“Sino-Iranica”の訳書である。ようやく入手できた。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/09/22/1813858

 難解な英語で書かれた原著を訳したのはたいへんなチャレンジであったと思う。また原著の内容は多言語、多種の植物に関する記述におよぶばかりでなく、現在から見てあきらかな誤りもあったりするので、翻訳は困難をきわめたに違いない。

 ただ訳書は現段階ではあまりに誤字、誤読が多く、しかも引用書や書かれている内容についてほとんど調査をしていないことが明瞭なのは残念である。

原著は実は私が北斉のソグド人について書いた時、方向性を決した本のひとつである。