北朝胡姓考がなぜ?2007/10/31 23:25

 『東方』2007年11月号をみると、『北朝胡姓考』が東方書店の中国書のうりあげNo.1にあげられている。
 しかも以下、2,3位も魏晋南北朝史関連である。
よく考えてみるとこれはある種、妙である。

 『北朝胡姓考』は中国の魏晋南北朝時代の北朝期の(それまでの)漢族由来でない姓について考察した本であり、長らく絶版の工具書であったから多くの人が買い求めた・・・のであろう。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/09/22/1814200

 たしかに北朝の研究をする際にはもっておくべき書籍である。しかし想定される購買者は魏晋南北朝隋唐史を研究している者のはずである。なぜそれが売り上げNo.1なのか・・・。

まず東方書店で中国書を購入する客層が圧倒的に古代史関係者が多いということが想定されよう。
 またそうでなく、もしこの分野のファンが多いのだとしたら、日本語の売り上げTop10に魏晋南北朝隋唐史の書籍が1冊もないのはなぜなのかが気になる。
 つまり多くの人が魏晋南北朝隋唐史に関心を持っており、その分野の研究をする人は多いが、日本語で書かれたおもしろい書籍は最近あまり出ていないということなのだろうか・・・・、いや日本語と中国語の書籍では客層が違うのか。