新収 文物 総第618期2007/12/19 18:34

文物編輯委員会『文物』総第618期、2007年11月。

洛陽博物館、洛陽北魏楊機墓出土文物
王素、吐魯番新出闞氏王国『論語鄭氏注』写本補説
張子英、磁県出土北斉趙熾墓誌

 楊機は北魏後期の人で、洛陽永寧寺で高歓に殺されている。『魏書』に短いながら伝がある。墓誌も出土しており、釈文が載る。また夫人の梁氏の墓誌拓片もある。副葬品の俑は数が多いうえに、写真がカラーのせいか、非常に綺麗。俑の顔のしつらえなどかなり様式化されている感じがある。
 王素論文は新出吐魯番文献の一つである『論語鄭氏注』写本を用いて、北涼や闞氏高昌時期の学術と南朝と北朝との関係に言及する。この吐魯番写本のカラー写真は巻末に載っている。
 北斉趙熾墓誌は天統3年(567)に65歳没とある。正史に伝はないが、墓誌から領民正都督や六州都督などに任じられたことがわかる。
北朝史を研究されている方なら買って損のない内容である。

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