拝受 平家物語と不思議2009/04/01 18:16

鈴木孝庸・楊夫高(著)『平家物語と不思議』(新大人文選書5)高志書院、2009年3月。

鈴木先生と楊先生からいただいた。ありがとうございました。

『平家物語』の「不思議のうち、天変地異、凶兆、動物の怪異、霊威、怨霊を取り上げ、それらが「歴史語り」にどのように関わっているのかを考えようと」したもの(はしがきより)。

 全体に通じるキーワードは「さきぶれ」だろう。
 「軍記もの」研究という領域をこえ、ものがたりと史書の関係やその文章構造を考える上で貴重な指摘がみられる。歴史学の研究者にもじゅうぶんよみごたえがあるだろう。
 引用文献の書影は新潟や東北地方にある珍本(村上版『史記』、新潟大学佐野文庫蔵品、著者蔵品など)がもちいられており、その解説にもこだわりがみられる。

新大人文選書とはいかなるシリーズかと思い(笑)しらべてみると既刊は以下の通り。宣伝する気はないが気になったので。

1.小林昌二 (著)『高志の城栅 謎の古代遺跡を探る』
2.池田哲夫 (著)『 佐渡島の民俗―島の暮らしを再発見』
3.鈴木正美 (著)『どこにもない言葉を求めて 現代ロシア詩の窓』
4.松井克浩(著)『中越地震の記憶 -人の絆と復興への道』

新収 科学史研究 第48巻2009/04/01 19:34

『科学史研究』 第48巻、2009年3月。

久保輝幸、Lichenは如何にして地衣と翻訳されたか

地衣類、Lichen(ライケン)と総称される生物に土壌に生える物が少ないにもかかわらず、なぜ「地衣」という訳語が作られ定着していったかを論じる。本草学、博物学的な考察。

しばらくお休み2009/04/02 17:44

目がまわるほど忙しくなってきた。あいかわらず何でここまでやるのかという仕事ばかり。10日以上前にいただいたもので書き込んでいないものもあるが、このページ、あくまで個人的なメモだということを了承いただきたい。数日間書き込みお休み。

拝受 長沙呉簡研究報告 2008年度特刊2009/04/10 22:02

『長沙呉簡研究報告 2008年度特刊』

 科研(A)の報告書。代表者の関尾先生からいただいた。ありがとうございました。
 12点の報告もしくは論文が付されている。入手には代表者にコンタクトを取るか国会図書館にいくのが確かであろう(本誌にはISSNがついているため)。

ようやく復活。息が切れるような毎日。

拝受 トゥルファン出土漢文墓志集成2009/04/10 22:13

關尾史郎・清水はるか『トゥルファン出土漢文墓志集成(稿)ー高昌郡・高昌国篇』、新潟大学、2009年3月。総120頁。

新潟大学大域プロジェクト研究資料叢刊の一冊として刊行された。関尾先生、清水さんありがとうございました。発売されていないので入手したいかたは著者にコンタクトを取られたい。

「中国・新疆ウイグル自治区のトゥルファン(吐魯番)地区の墓葬から出土した漢文墓志の釈文を収録」、収録点数は228点にのぼるということである。

同類の先行する業績に『吐魯番出土磚誌集注』があるが、それにさらに最新の出土例をくわえ、釈読の誤りをも一部、修正しているという。

拝受 西北出土文献研究 2008年度特刊2009/04/10 22:26

『西北出土文献研究』、2008年度特刊、総129頁。

 『西北出土文献研究』の特刊号だが、科研(A)による報告書であるため販売はされない。入手したい方は科研代表者の関尾先生にコンタクトを取られたい(本誌にはISSNがついているので国会図書館では読むことが可能となろう)。

 甘粛省、甘粛省高台県、新疆クチャでの調査にもとづくレポート、論文が9点掲載されている。対象範囲は漢代から魏晋期であり、画像磚・壁画墓が主な対象になっている。
 執筆者は市来弘志、渡部武、北村永、三崎良章、小林聡、高橋秀樹、白石典之、關尾史郎。
 一言で言えば「非常に濃い」エスプレッソという感じか。読了すると一晩は眠れなくであろう。

拝受 比較宗教思想研究2009/04/10 22:43

『比較宗教思想研究』第9輯、2009年3月。

 新潟大学大学院現代社会文化研究科の比較宗教思想研究プロジェクトの刊行誌。たぶん多くの教員に配布されたもの。鈴木佳秀先生退職記念号となっている。

 掲載論文は4点、訳注が1点。執筆者は筒井賢治・田巻敦子・細田あや子・田中裕蔵・堀竜一。論文のうち、堀論文は芥川龍之介に関するものだがいずれもキリスト教に関係するものとなっている。

拝受 世界の視点 知のトポス Nr.42009/04/10 22:58

『世界の視点 知のトポス』Nr.4、2009年3月。

「難解で、忘れられていた哲学文献を掘り起こして、翻訳して、これを紹介する」(あとがき)ことをひとつの目的とした学術誌。たぶん多くの教員に配布されたもの。

ドイツ語からの翻訳2点(訳者は栗原隆・平川愛・阿部ふく子)、論文2点(著者はともに深沢助雄)を収録。

新収 「女」で読むドイツ文学2009/04/10 23:09

三浦淳(著)『「女」で読むドイツ文学』(ブックレット新潟大学)、新潟日報事業社、2003年8月。

 新入生配布物にふくまれていたものを某先生からお譲りいただいた。

「映画は女優で観るものだ」という言葉のごとく、ドイツ文学の作品を対象に、その表現、背景をときあかしたもの。
 完全に収録カテゴリを越えているがともかくメモ。

新収 「能」と佐渡・越後2009/04/10 23:17

荻美津夫(著)『「能」と佐渡・越後』(ブックレット新潟大学)、新潟日報事業社、2002年3月。

 これも新入生配布物にふくまれていたものを某先生からお譲りいただいた。 ブックレット新潟大学では貴重であろう2刷。

能の歴史から佐渡・越後の各地域でおこなわれてきた能まで扱われている。新潟大学には、「能」研も存在していることをしらしめる一冊。