新収 敦煌古医籍校証 (再)2010/03/12 18:28

陳増岳(編著)『敦煌古医籍校証』、広東科技出版社、2008年12月。
李応存(主編)『実用敦煌医学』、甘粛科学技術出版社、2007年10月。

 前者はこれまでのテキストの釈文に多くの誤りがあることを指摘し、それを訂正したとするもの。まだその確認はしていないが、たしかに指摘通り、『考釈』以降、何十年も多数の釈読ミスが継承されてきたのは事実で、誰かが断ち切らないとまずいであろう。ただし、簡体字。
 後者の李氏はこの分野におけるトップランナーのひとり。前に紹介したように俄蔵敦煌医学文献にも通暁している。この本のウリは前半部分で研究史を整理して紹介しているところだが、海外の研究は全くあがっていない。後半は史料の選訳。

 数日前に敦煌医薬関係の書籍の紹介を書き始めたら眠気がきて途中で断念したので再挑戦。
 そもそもテキストがどうして現状のようになっているのかに全然触れぬまま、とりあえずつくられた釈文で、人体は・・・流注は・・・五行は・・・ってどうなんですかね。まずクリティークが必要なわけで。