拝受 突厥「阿史那感徳墓誌」訳注考 ほか ― 2011/09/15 19:14
斉藤茂雄、突厥「阿史那感徳墓誌」訳注考-唐覊縻支配下における突厥集団の性格、『内陸アジア言語の研究』第26号、2011年。
鈴木宏節、唐代漠南における突厥可汗国の復興と展開 、『史学雑誌』第120編第6号、2011年6月。
前者。斉藤さんからいただいた。ありがとうございました。
突厥第一可汗国最後の可汗の曾孫の阿史那感徳墓誌を題材に、阿史那感徳の姻戚関係と唐から帰義可汗の号をうけていることに焦点をあて従来の漢籍史料では不明であった第二可汗国復興期の突厥移民の存在形態を論じたもの。
後者。鈴木さんから(佐藤先生を経由して)いただいた。ありがとうございました。概要は前掲。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2011/07/21/5966102
調査やら原稿の準備やら、日本の残暑やらで書き込む時間と気力が無かったが、購入したもの、いただきものは増えるばかりなので、整理再開。
鈴木宏節、唐代漠南における突厥可汗国の復興と展開 、『史学雑誌』第120編第6号、2011年6月。
前者。斉藤さんからいただいた。ありがとうございました。
突厥第一可汗国最後の可汗の曾孫の阿史那感徳墓誌を題材に、阿史那感徳の姻戚関係と唐から帰義可汗の号をうけていることに焦点をあて従来の漢籍史料では不明であった第二可汗国復興期の突厥移民の存在形態を論じたもの。
後者。鈴木さんから(佐藤先生を経由して)いただいた。ありがとうございました。概要は前掲。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2011/07/21/5966102
調査やら原稿の準備やら、日本の残暑やらで書き込む時間と気力が無かったが、購入したもの、いただきものは増えるばかりなので、整理再開。
拝受 牛李党争終焉後の「李派」 ほか ― 2011/09/15 19:29
竹内洋介、牛李党争終焉後の「李派」-宣宗大中年間の動向を中心として、『白山史学』第47号、2011年5月。
竹内洋介(代表)『唐代「牛李党争」関係研究文献目録(1927~2010年)』、(平成22年度東洋大学若手研究者育成研究所プロジェクト報告)、東洋大学アジア文化研究所、2011年2月。
竹内さんからいただいた。ありがとうございました。
前者。唐代後半期の政治史の理解の上で欠かせないとされてきた牛李党争について、従来説の派閥の捉え方の曖昧さ、党争に関する不十分な理解を疑問視して、李徳裕を中心とした「李派」の人員構成の分析をおこなったもの。後者は当該の研究課題に関する国内外の研究論文をリストアップし、索引を付したもの。
竹内洋介(代表)『唐代「牛李党争」関係研究文献目録(1927~2010年)』、(平成22年度東洋大学若手研究者育成研究所プロジェクト報告)、東洋大学アジア文化研究所、2011年2月。
竹内さんからいただいた。ありがとうございました。
前者。唐代後半期の政治史の理解の上で欠かせないとされてきた牛李党争について、従来説の派閥の捉え方の曖昧さ、党争に関する不十分な理解を疑問視して、李徳裕を中心とした「李派」の人員構成の分析をおこなったもの。後者は当該の研究課題に関する国内外の研究論文をリストアップし、索引を付したもの。
拝受 花に香りを-永遠の縁ー ― 2011/09/15 19:53
虎尾俊哉先生を偲ぶ会(編)『花に香りを-永遠の縁ー』、2011年7月。
小口雅史先生からいただいた。ありがとうございました。
延喜式研究会などを創設され、弘前大学教授、国立歴史民俗博物館教授、神田外国語大学教授等を歴任された虎尾俊哉先生を偲ぶ会の文集。
目次は以下のとおり。「ザ 虎尾」はご遺族による虎尾家のルーツをさぐった記録で、別途、解説(菊池照夫)が付される。
はじめに-虎尾俊哉先生を偲んで- (平川南)
略年譜・著作目録
ザ 虎尾
虎尾俊哉先生の読書論
あとがき-虎尾俊哉先生の想い出-(小口雅史)
小口雅史先生からいただいた。ありがとうございました。
延喜式研究会などを創設され、弘前大学教授、国立歴史民俗博物館教授、神田外国語大学教授等を歴任された虎尾俊哉先生を偲ぶ会の文集。
目次は以下のとおり。「ザ 虎尾」はご遺族による虎尾家のルーツをさぐった記録で、別途、解説(菊池照夫)が付される。
はじめに-虎尾俊哉先生を偲んで- (平川南)
略年譜・著作目録
ザ 虎尾
虎尾俊哉先生の読書論
あとがき-虎尾俊哉先生の想い出-(小口雅史)
新収 中古中国的粟特胡人 ― 2011/09/15 20:08
畢波(著)『中古中国的粟特胡人-以長安為中心』(西域歴史語言研究叢書)、中国人民大学出版社、2011年5月。
近年発見された北朝隋唐期のソグド人墓誌等を中心に論考をまとめたもの。内外の研究が広く参照されている。
緒論
第一章 北斉・北周的胡人及其影響
第二章 北朝末至唐初胡人的動向与歩入宮廷
第三章 隋唐宮廷内外的内外的胡人—隋唐国際性表徴
第四章 隋唐長安坊市的胡人
第五章 隋唐長安粟特胡人的社会網絡
百度百科の紹介(詳細な目次あり)
http://baike.baidu.com/view/6290460.htm
近年、ソグド人に関する新資料が次々と発見されるようになり、数多の研究業績がうみだされている。本書が内外で注目されることは必至であろう。
近年発見された北朝隋唐期のソグド人墓誌等を中心に論考をまとめたもの。内外の研究が広く参照されている。
緒論
第一章 北斉・北周的胡人及其影響
第二章 北朝末至唐初胡人的動向与歩入宮廷
第三章 隋唐宮廷内外的内外的胡人—隋唐国際性表徴
第四章 隋唐長安坊市的胡人
第五章 隋唐長安粟特胡人的社会網絡
百度百科の紹介(詳細な目次あり)
http://baike.baidu.com/view/6290460.htm
近年、ソグド人に関する新資料が次々と発見されるようになり、数多の研究業績がうみだされている。本書が内外で注目されることは必至であろう。
拝受 唐代初期の「士族」研究-李浩著『唐代文学<士族>の研究』の刊行に寄せて ― 2011/09/16 19:50
川合安、唐代初期の「士族」研究-李浩著『唐代文学<士族>の研究』の刊行に寄せて、『集刊東洋学』第105号、2011年6月。
川合先生からいただいた。ありがとうございました。
李浩著『唐代文学<士族>の研究』(中華書局、2008年)の邦訳『唐代文学<士族>の研究-関中・山東・江南の三地域に即して』(松原朗・山田智・石村貴博訳、研文出版、2009年)を内外の研究史の中に位置づけようとする内容。邦訳の解説において原著の「士族」が日本の中国史研究の「貴族」に相当するものと理解していることをふまえ、中国と日本における「貴族」「士族」研究史の性格を整理、また問題点などを論じる。
川合先生からいただいた。ありがとうございました。
李浩著『唐代文学<士族>の研究』(中華書局、2008年)の邦訳『唐代文学<士族>の研究-関中・山東・江南の三地域に即して』(松原朗・山田智・石村貴博訳、研文出版、2009年)を内外の研究史の中に位置づけようとする内容。邦訳の解説において原著の「士族」が日本の中国史研究の「貴族」に相当するものと理解していることをふまえ、中国と日本における「貴族」「士族」研究史の性格を整理、また問題点などを論じる。
拝受 唐代前期宮廷政変をめぐる北衙の動向 ― 2011/09/16 20:03
林美希、唐代前期宮廷政変をめぐる北衙の動向、『史観』第164冊、2011年。
林さんからいただいた。ありがとうございました。
唐代前期政治史の展開そのものともいえる六度の宮廷クーデターに北衙とよばれる皇帝の親衛軍がつねに関わっていることに着目、個々の事変における兵力の展開などから、その政変成功の鍵となる「からくり」をうきぼりにしたもの。
林さんからいただいた。ありがとうございました。
唐代前期政治史の展開そのものともいえる六度の宮廷クーデターに北衙とよばれる皇帝の親衛軍がつねに関わっていることに着目、個々の事変における兵力の展開などから、その政変成功の鍵となる「からくり」をうきぼりにしたもの。
拝受 歴史の争奪-中韓高句麗歴史論争を例に ― 2011/09/16 20:13
古畑徹、歴史の争奪-中韓高句麗歴史論争を例に、『メトロポリタン史学』第6号、2010年12月。
古畑先生からいただいた。ありがとうございました。
現在の国民国家をまたぐ形で存在していた過去の国家や種族を、現在の国民国家同士が「争奪」するという「歴史の争奪」現象をのりこえた歴史叙述の可能性を模索したもの。
とくに「渤海帰属問題」などともに現代中国と韓国の研究者によって激しい論争が展開された高句麗歴史論争が本稿の中心題材。それぞれの国家プロジェクトと個々の歴史家がもつ歴史叙述への思惑と問題点が精緻に分析され、その解決の方向性がしめされる。
古畑先生からいただいた。ありがとうございました。
現在の国民国家をまたぐ形で存在していた過去の国家や種族を、現在の国民国家同士が「争奪」するという「歴史の争奪」現象をのりこえた歴史叙述の可能性を模索したもの。
とくに「渤海帰属問題」などともに現代中国と韓国の研究者によって激しい論争が展開された高句麗歴史論争が本稿の中心題材。それぞれの国家プロジェクトと個々の歴史家がもつ歴史叙述への思惑と問題点が精緻に分析され、その解決の方向性がしめされる。
拝受 唐宋時期『帝王略論』的利用状況 ― 2011/09/16 20:48
会田大輔、唐宋時期『帝王略論』的利用状況、寧欣(主編)『新材料・新方法・新視野 古代国家和社会変遷』、北京師範大学出版社、2011年6月。
会田さんからいただいた。ありがとうございました。
唐宋時期の『帝王略論』の利用状況を書誌学的な観点から整理したもの。一部に敦煌文献の『帝王略論』への言及もある。私自身も東洋文庫に属していた頃から注目していた史料のひとつで興味深く拝読した。
会田さんからいただいた。ありがとうございました。
唐宋時期の『帝王略論』の利用状況を書誌学的な観点から整理したもの。一部に敦煌文献の『帝王略論』への言及もある。私自身も東洋文庫に属していた頃から注目していた史料のひとつで興味深く拝読した。
拝受 中国南北朝隋唐期をめぐる仏教社会史研究の地平 ― 2011/09/16 20:58
氣賀澤保規、中国南北朝隋唐期をめぐる仏教社会史研究の地平、『佛教史学研究』第53巻第1号、2010年11月。
氣賀澤先生からいただいた。ありがとうございました。
学会の基調報告の講演録。中国南北朝隋唐期の仏教史のこれまでの動向と今後の研究への提言、期待などが述べられている。宗派仏教をこえた「時代の中で仏教を捉える」研究への展開の期待や、京大人文研が培ってきた共同研究の土台への羨望なども記されている。
ただ最後の点は、関東圏では同じ機関が主導的に、かつ定期的に世代交代をしながら場を提供してきたのでなく、特定のある先生のもとに集まるという形が多いため、機関としては語りにくいわけだが、同様に開かれた共同研究や史料講読会はあったし、今もある(関西の他大にも同様に開かれた場がある)と思うのだが。
氣賀澤先生からいただいた。ありがとうございました。
学会の基調報告の講演録。中国南北朝隋唐期の仏教史のこれまでの動向と今後の研究への提言、期待などが述べられている。宗派仏教をこえた「時代の中で仏教を捉える」研究への展開の期待や、京大人文研が培ってきた共同研究の土台への羨望なども記されている。
ただ最後の点は、関東圏では同じ機関が主導的に、かつ定期的に世代交代をしながら場を提供してきたのでなく、特定のある先生のもとに集まるという形が多いため、機関としては語りにくいわけだが、同様に開かれた共同研究や史料講読会はあったし、今もある(関西の他大にも同様に開かれた場がある)と思うのだが。
拝受 比較儀礼論 ほか ― 2011/09/20 19:25
榎本淳一、比較儀礼論、石井正敏他(編)『日本の対外関係2 律令国家と東アジア』、吉川弘文館、2011年5月。
榎本淳一、藤原仲麻呂と女楽、武光誠(編)『古代国家と天皇』同成社、2010年11月。
榎本淳一、『隋書』倭国伝について、大山誠一(編)『日本書紀の謎と聖徳太子』平凡社、2011年6月。
ENOMOTO Jun'ichi,Japan's Ritsuryo System in the "East Asian World",ACTA ASIATICA 99,2010.
榎本先生からいただいた。ありがとうございました。
「比較儀礼論」は推古朝の迎賓儀礼に当時の隋唐的要素より南朝的要素をみいだすことができることを論じる。「藤原仲麻呂と女楽」は日本古代において女楽の下賜(献上)が伎女の演舞を見ることであったのか、人そのものを下賜したのか、東アジアの状況を踏まえて、その解釈を問い直したもの。「『隋書』倭国伝について」は『隋書』倭国伝の史料的な性格を論じたもので、その記事内容の分析から、史料批判の際に留意すべきことを指摘する。Japan's Ritsuryo System・・は、日本における律令の受容、運用を当時の国際間において中心的な役割を担っていた中国を中心とした東アジアの事象と比較しながら、またその関係を論じたもの。
いずれも東アジア諸国の制度、文化から古代日本のそれをみるという視点がつらぬかれている。
榎本淳一、藤原仲麻呂と女楽、武光誠(編)『古代国家と天皇』同成社、2010年11月。
榎本淳一、『隋書』倭国伝について、大山誠一(編)『日本書紀の謎と聖徳太子』平凡社、2011年6月。
ENOMOTO Jun'ichi,Japan's Ritsuryo System in the "East Asian World",ACTA ASIATICA 99,2010.
榎本先生からいただいた。ありがとうございました。
「比較儀礼論」は推古朝の迎賓儀礼に当時の隋唐的要素より南朝的要素をみいだすことができることを論じる。「藤原仲麻呂と女楽」は日本古代において女楽の下賜(献上)が伎女の演舞を見ることであったのか、人そのものを下賜したのか、東アジアの状況を踏まえて、その解釈を問い直したもの。「『隋書』倭国伝について」は『隋書』倭国伝の史料的な性格を論じたもので、その記事内容の分析から、史料批判の際に留意すべきことを指摘する。Japan's Ritsuryo System・・は、日本における律令の受容、運用を当時の国際間において中心的な役割を担っていた中国を中心とした東アジアの事象と比較しながら、またその関係を論じたもの。
いずれも東アジア諸国の制度、文化から古代日本のそれをみるという視点がつらぬかれている。