新収 文物と遺物の境界 ― 2012/01/23 19:22
籾山明・佐藤信(編)『文物と遺物の境界-中国出土簡牘史料の生態的研究』、六一書房、2011年11月。
調査編と研究編の二部に分かれ、合計13点の報告・論文が載る。主に漢代の出土簡牘史料に関してとくに書式・形式・形態などに関する最新の成果がまとめられている。
表紙のデザインは月面上に理系の書籍にあるかのようなグラフが描かれているのだが、そのグラフにはところどころに本書に関係する言葉がちりばめられていて、なんとも奇妙。
個人的には興味ある内容だが、そうそう売れない本だと思って購入したら、その本ですか、この本はずいぶんとたくさんと売れたんですよ、とのことであった。
セール中だったため、池田雄一(編)『奏𤅊書-中国古代の裁判記録』(刀水書房、2002年11月)も購入。
調査編と研究編の二部に分かれ、合計13点の報告・論文が載る。主に漢代の出土簡牘史料に関してとくに書式・形式・形態などに関する最新の成果がまとめられている。
表紙のデザインは月面上に理系の書籍にあるかのようなグラフが描かれているのだが、そのグラフにはところどころに本書に関係する言葉がちりばめられていて、なんとも奇妙。
個人的には興味ある内容だが、そうそう売れない本だと思って購入したら、その本ですか、この本はずいぶんとたくさんと売れたんですよ、とのことであった。
セール中だったため、池田雄一(編)『奏𤅊書-中国古代の裁判記録』(刀水書房、2002年11月)も購入。
拝受 水経注疏訳注 ― 2011/08/18 19:15
財団法人東洋文庫中国古代地域史研究班(編)『水経注疏訳注・渭水篇(下) 』(東洋文庫論叢74)東洋文庫、2011年3月。
研究班からいただいた。ありがとうございました。研究班の講読会による成果である水経注疏の現代語訳を中心に、解説、テキストの影印、地図などが含まれる。
解説・論考部分は以下のとおり。
窪添慶文、魏晋南北朝時期の長安
池田雄一、『水経注疏』関係檔案と同書稿本
池田雄一・多田狷介・石黒ひさ子・山元貴尚、傅斯年図書館所蔵『水経注疏』関係の檔案
太田幸男、陳橋駅先生との会見記
多田狷介、西安考古訪問記
渭水篇(上)
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/05/23/3538371
以下個人的雑記
昨年まではCO2削減、今年は節電など様々な理由が付いて、ここ数年、決まった期間に全教職員半ば強制的に休暇を取ることになっている。ただその施策には単に右向け右的な雰囲気を感じないでもないがやむを得ない。その間、きわめて短期間ではあったが帰省した。盆や法事を意識しなくてはならない身になったこともある。
しばらく空調をつかわなかったためか、ろくに運動もせず歳ばかりとったせいか、新幹線のきつい空調や太平洋側の気候の落差には適応できなかったようで、ひどいめまいとともに体調を崩す。ついでに以前デスクトップを廃しメインマシンにしたノートがブルースクリーン頻発。なんとか窮地は脱したがOSが起動せず。MBRの破損かと思い、bootrec等のコマンドをつかったが起動せず。Windowsはいつも安全な機械なんてないことを勉強させてくれる。おかげでバックアップと代替準備は完璧。ただ使いやすい環境の再構築には時間がかかる。パフォーマンスが落ちたのは否めない。
暑さと不安定な体調、そして焦燥感にさいなまれる。
研究班からいただいた。ありがとうございました。研究班の講読会による成果である水経注疏の現代語訳を中心に、解説、テキストの影印、地図などが含まれる。
解説・論考部分は以下のとおり。
窪添慶文、魏晋南北朝時期の長安
池田雄一、『水経注疏』関係檔案と同書稿本
池田雄一・多田狷介・石黒ひさ子・山元貴尚、傅斯年図書館所蔵『水経注疏』関係の檔案
太田幸男、陳橋駅先生との会見記
多田狷介、西安考古訪問記
渭水篇(上)
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/05/23/3538371
以下個人的雑記
昨年まではCO2削減、今年は節電など様々な理由が付いて、ここ数年、決まった期間に全教職員半ば強制的に休暇を取ることになっている。ただその施策には単に右向け右的な雰囲気を感じないでもないがやむを得ない。その間、きわめて短期間ではあったが帰省した。盆や法事を意識しなくてはならない身になったこともある。
しばらく空調をつかわなかったためか、ろくに運動もせず歳ばかりとったせいか、新幹線のきつい空調や太平洋側の気候の落差には適応できなかったようで、ひどいめまいとともに体調を崩す。ついでに以前デスクトップを廃しメインマシンにしたノートがブルースクリーン頻発。なんとか窮地は脱したがOSが起動せず。MBRの破損かと思い、bootrec等のコマンドをつかったが起動せず。Windowsはいつも安全な機械なんてないことを勉強させてくれる。おかげでバックアップと代替準備は完璧。ただ使いやすい環境の再構築には時間がかかる。パフォーマンスが落ちたのは否めない。
暑さと不安定な体調、そして焦燥感にさいなまれる。
拝受 隋唐~西夏時代の黒河流域-多言語資料による流域史の研究 ― 2011/05/11 18:03
佐藤貴保、隋唐~西夏時代の黒河流域-多言語資料による流域史の研究、中尾正義(編)『オアシス地域の歴史と環境-黒河が語るヒトと自然の2000年』、勉誠出版社、2011年3月。
佐藤先生からいただいた。ありがとうございました。
隋唐~西夏時代の黒河流域について環境史的な資料と歴史史料をもちいて概説している。西夏の部分については佐藤さんならではの史料が使われている部分が少なくなく、ご自身の研究の鳥瞰図にもなっているようである。また他担当者との共同執筆になる「コラム3:黒河下流域の遺跡と文字資料の発見」が付されており、資料群に関するわかりやすい説明がなされている
私事:いろんな方からいただきながらも紹介していない御著書、抜き刷りがまだまだたくさんある。書いても書いても読んでも読んでも山が低くならない。購入図書や月刊、季刊の雑誌の紹介までできるかどうかという状態。送っていただいた先生方、ありがとうございました。勉強させていただきます。
佐藤先生からいただいた。ありがとうございました。
隋唐~西夏時代の黒河流域について環境史的な資料と歴史史料をもちいて概説している。西夏の部分については佐藤さんならではの史料が使われている部分が少なくなく、ご自身の研究の鳥瞰図にもなっているようである。また他担当者との共同執筆になる「コラム3:黒河下流域の遺跡と文字資料の発見」が付されており、資料群に関するわかりやすい説明がなされている
私事:いろんな方からいただきながらも紹介していない御著書、抜き刷りがまだまだたくさんある。書いても書いても読んでも読んでも山が低くならない。購入図書や月刊、季刊の雑誌の紹介までできるかどうかという状態。送っていただいた先生方、ありがとうございました。勉強させていただきます。
新収 Russian Museum of Ethnography ― 2011/03/01 17:54
Olga A.Botyakova,"Russian Museum of Ethnography GUIDE",AO Slavia,St.Petersburg,2010.
ロシア民族学博物館の英語版ガイドブック。総頁数223ページのフルカラー図録。
とくに19-20世紀前半期の中央アジアの民族の生活や文化の概説として手頃な内容である。また、20世紀前半撮影の白黒写真を多数収載しており、一般的な講義で資料として回覧する際などでも使用できそうである。
ホームページからも多数の情報が得られる。
http://eng.ethnomuseum.ru/
ロシア民族学博物館の英語版ガイドブック。総頁数223ページのフルカラー図録。
とくに19-20世紀前半期の中央アジアの民族の生活や文化の概説として手頃な内容である。また、20世紀前半撮影の白黒写真を多数収載しており、一般的な講義で資料として回覧する際などでも使用できそうである。
ホームページからも多数の情報が得られる。
http://eng.ethnomuseum.ru/
拝受 清末成立の四川からチベットへのルートを描いた程站絵図の基礎的研究II ― 2010/06/22 17:59
片山章雄(代表)『清末成立の四川からチベットへのルートを描いた程站絵図の基礎的研究II― 新出「西蔵全図」と横浜『自鑪庁至烏斯蔵程站輿図』、北京『自打箭鑪至前後蔵途程図』(2009年度東海大学学部等研究教育補助金(文学部)による研究成果報告書)、2010年5月。
片山先生からいただいた。ありがとうございました。19世紀後半から20世紀初頭の知識をもとにつくられた清朝時代の四川からチベットにかけての地図、絵図に関わる七点の各論(執筆:片山章雄、立石謙次、渡部武、浅井紀、畠山禎)。内容は地図の解説からその地域の建築や民俗、その地に関する旅行記など多岐にわたる。
前稿
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/11/12/3911991
片山先生からいただいた。ありがとうございました。19世紀後半から20世紀初頭の知識をもとにつくられた清朝時代の四川からチベットにかけての地図、絵図に関わる七点の各論(執筆:片山章雄、立石謙次、渡部武、浅井紀、畠山禎)。内容は地図の解説からその地域の建築や民俗、その地に関する旅行記など多岐にわたる。
前稿
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/11/12/3911991
拝受 地震と中世の流通 ― 2010/05/18 23:17
矢田俊文(著)『地震と中世の流通』(高志書院選書6)、高志書院、2010年5月。
矢田先生からいただいた。ありがとうございました。2部構成でそれぞれが4章にわかれる。
「第I部 中世考古学と物質流通」「第II部 地震と集散地の被害」となっており、商品流通を中心に中世考古学と地震研究の成果をクロスさせるという構成を取っている。
前掲『中世の巨大地震』よりやや難易度はあがった感じだが、一般向けの内容である。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/01/07/4046288
矢田先生からいただいた。ありがとうございました。2部構成でそれぞれが4章にわかれる。
「第I部 中世考古学と物質流通」「第II部 地震と集散地の被害」となっており、商品流通を中心に中世考古学と地震研究の成果をクロスさせるという構成を取っている。
前掲『中世の巨大地震』よりやや難易度はあがった感じだが、一般向けの内容である。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/01/07/4046288
拝受 中世紀州の景観と地域社会 ― 2010/05/13 23:33
高木徳郎(著)『中世紀州の景観と地域社会』(高木徳郎発行、2010年4月)、総169頁。
学部・専攻同期の旧友で、この四月から母校の早稲田大学教育学部で教壇にあがることになった高木先生からいただいた。ありがとうございました。
和歌山での学芸員時代に執筆された解説や論文など16篇を「Ⅰ 棚田と文化的景観」「II 鞆淵と天野」「III 根来」「IV 熊野」にわけて再編集し、巻末にこれまでの業績一覧を整理されている。
すでに2008年に博論をもとに刊行した『日本中世地域環境史の研究』(校倉書房)があるので、2冊目の単著ということになる。
「地歴」出身らしく、地理学の専著が引用されているのが印象的。
学部・専攻同期の旧友で、この四月から母校の早稲田大学教育学部で教壇にあがることになった高木先生からいただいた。ありがとうございました。
和歌山での学芸員時代に執筆された解説や論文など16篇を「Ⅰ 棚田と文化的景観」「II 鞆淵と天野」「III 根来」「IV 熊野」にわけて再編集し、巻末にこれまでの業績一覧を整理されている。
すでに2008年に博論をもとに刊行した『日本中世地域環境史の研究』(校倉書房)があるので、2冊目の単著ということになる。
「地歴」出身らしく、地理学の専著が引用されているのが印象的。
新収 資料学研究 第7号 ― 2010/03/26 19:09
『資料学研究』第7号、新潟大学大学院現代社会文化研究科プロジェクト「大域的文化システムの再構築に関する資料学的研究」、2010年3月。
堀健彦、平安越後古図の分類試論
岩本篤志、敦煌本「霸史」再考-杏雨書屋蔵・敦煌秘笈『十六国春秋』断片考
矢田俊文・卜部厚志、1828年三条地震による被害分布と震源域の再検討
高橋秀樹、ペイシストラトス第二次政権獲得時におけるピュエのエピソード-歴史的記憶の政治的機能とその破綻-
山内民博、朝鮮後期戸籍大帳僧戸秩及び新式戸籍僧籍の性格(下)
關尾史郎、南京出土の名刺簡について-「魏晋「名刺簡」ノート」補遺-
堀健彦、平安越後古図の分類試論
岩本篤志、敦煌本「霸史」再考-杏雨書屋蔵・敦煌秘笈『十六国春秋』断片考
矢田俊文・卜部厚志、1828年三条地震による被害分布と震源域の再検討
高橋秀樹、ペイシストラトス第二次政権獲得時におけるピュエのエピソード-歴史的記憶の政治的機能とその破綻-
山内民博、朝鮮後期戸籍大帳僧戸秩及び新式戸籍僧籍の性格(下)
關尾史郎、南京出土の名刺簡について-「魏晋「名刺簡」ノート」補遺-
記事紹介 「佐渡学」研究促進へ連携 ― 2010/03/18 19:47
「・・・民俗学や社会学などの教員や学生が島内で調査・研究を進めるほか、講演会などを通して地域住民に成果を還元する。・・・」(新潟日報2010年3月17日)
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/9828.html
ちなみにこのブログはあくまで個人的関心で書いているので宣伝をするつもりではないが、今後、出版物を目にする機会が増えると思うので、紹介させていただく。
現時点において、この「佐渡学」という言葉をググると次のような記事が上位に出てくる。さて数年後にはどうかわるだろうか。
「佐渡学」より先に考えるべきこと
http://bottega-sado.jugem.jp/?eid=148
佐渡学=地域・地元学?
http://taiyoudesu333.blog95.fc2.com/blog-entry-353.html
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/9828.html
ちなみにこのブログはあくまで個人的関心で書いているので宣伝をするつもりではないが、今後、出版物を目にする機会が増えると思うので、紹介させていただく。
現時点において、この「佐渡学」という言葉をググると次のような記事が上位に出てくる。さて数年後にはどうかわるだろうか。
「佐渡学」より先に考えるべきこと
http://bottega-sado.jugem.jp/?eid=148
佐渡学=地域・地元学?
http://taiyoudesu333.blog95.fc2.com/blog-entry-353.html
新収 史学雑誌 第118編第6号 ― 2009/07/14 17:30
『史学雑誌』第118編第6号、2009年6月。
中村威也、(書評)原宗子著『「農本」主義と「黄土」の発生-古代中国の開発と環境 2』
従来の黄土論やそれにもとづく「農本」主義的見解を批判し、オリジナリティに富む視点を提供した著書、という感じの評がなされている。
濱川氏の意見にしばしばふれられている。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/05/01/4280993
中村威也、(書評)原宗子著『「農本」主義と「黄土」の発生-古代中国の開発と環境 2』
従来の黄土論やそれにもとづく「農本」主義的見解を批判し、オリジナリティに富む視点を提供した著書、という感じの評がなされている。
濱川氏の意見にしばしばふれられている。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2009/05/01/4280993