新収 河口慧海日記2008/06/17 00:23

河口慧海(著)奥山直司(編)『河口慧海日記-ヒマラヤ・チベットの旅』講談社学術文庫、2007年5月。

 河口慧海『チベット旅行記』は非常におもしろく読めるが、もとは慧海の口述を筆記した新聞記事の連載であった。この本におさめるのは慧海自身が旅行で記録していたもので、2004年になって初めて広く知られるようになった日記だという。
 解説はその『旅行記』と日記の間をおっており、『旅行記』に書いて無くて日記に何が書いてあるのか、なぜ、その部分を連載には示さなかったのかなど、慧海その人の思いや配慮をよみとっている。また実際にヒマラヤ・チベットを走破してその足跡をたどっており、なかなか楽しい。