拝受 東晋南朝における建康の中心化と国家儀礼の整備について2011/08/21 13:38

戸川貴行、東晋南朝における建康の中心化と国家儀礼の整備について、『七隈史学』第13号、2011年3月。
戸川貴行、東晋南朝における伝統の創造について―楽曲編成を中心としてみた、『東方学』第122輯、2011年7月 。

戸川さんからいただいた。ありがとうございました。
 前者。江南に立脚した南朝史の理解のために「矯民の土着化」に注目し、当初は仮住まいとされていた江南における国家儀礼の整備と建康の中心化の過程をおう。
 はじめに、ではこれまでの東晋南朝史の視角について論じるが、「制度・思想などを積極的に評価する姿勢」と「国家の制度・思想如何といった点から」、各種先行研究の限界や問題点をあげる。ただこの論法では最初から東晋南朝史の手法が「国家の制度・思想などを積極的に評価する姿勢」に限定されているわけだから、そうでない先行研究に問題点が見出されるのは当然であろう。
 自分には国家儀礼の整備過程の検証も歴史学の一視点になる(先行研究であきらか)というくらいが妥当に思えるのだが。後者は前掲。