(書評)西域出土胡語医薬文献の新研究 ―陳明著『殊方医薬―出土文書与西域医学』 ― 2008/08/22 18:45
岩本篤志、(書評)西域出土胡語医薬文献の新研究 ―陳明著『殊方医薬―出土文書与西域医学』、『西北出土文献研究』第6号、75~79頁、2008年3月。
<冒頭部分より抜粋>
著者の陳明氏は現在,北京大学に所属する研究者であり,仏教史研究で知られる王邦維氏と敦煌吐魯番研究や東西交渉史で知られる榮新江氏に師事した人と聞く.ここで紹介するその著書は,内陸アジア胡語文献と医史学の両分野に関する内容となっている.ただ世界的にみても内陸アジア胡語文献と医史学に通じた研究者はかなり少数なので,多くの人には本書もなかなか手に取りにくいタイトルに見えるのではないだろうか.しかし,本書のアプローチ方法やその成果は今後,それぞれの分野の研究だけでなく,漢文医薬文献の解読や東西交渉史の理解にも影響を与えるものと思われる.
(中略)
本書は内陸アジアの言語で書かれた医薬文献の研究書である.対象史料はおよそ4世紀から10世紀,中国王朝からみれば魏晋南北朝から隋唐五代期のものが主体である.ただ著者の視点は胡語文献の史料的,社会史的背景の分析にあり,とくに漢文史料や「中国」の立場を強調するような方向には向かっていない.これは社会生活史的視点を重視した結果であり,また著者が内陸アジアの医薬文献にみられる非漢語文化圏間の交流を注視したためと思われる.これらの点でも本書は従来の中国における医史学研究において特異な位置を占めるといえる.(以下略)
※なお、陳明氏の紹介とは異なる内容で一文添えておきたい。掲載誌の『西北出土文献研究』は国会図書館にも納本されている学術誌である。ただ、CiNiiにはとられていないことからみて、国会図書館の雑誌記事索引データベースの採録基準にあてはまっていないのかもしれない。
ところが一方でこれに類する雑誌の掲載論文のほとんどがCiNiiに登録されている。その差がよくわからない。学術的なデータの電子化が一般化した現在そしてこの先、CiNiiや雑誌記事索引データベースに載っていない論文は業績として埋もれてしまう可能性は高い。
国会図書館の担当者には是非、採録基準や範囲の再確認を願いたい。まあ将来的にはPDFで公開すればよいのだが。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/06/06/3565285
<冒頭部分より抜粋>
著者の陳明氏は現在,北京大学に所属する研究者であり,仏教史研究で知られる王邦維氏と敦煌吐魯番研究や東西交渉史で知られる榮新江氏に師事した人と聞く.ここで紹介するその著書は,内陸アジア胡語文献と医史学の両分野に関する内容となっている.ただ世界的にみても内陸アジア胡語文献と医史学に通じた研究者はかなり少数なので,多くの人には本書もなかなか手に取りにくいタイトルに見えるのではないだろうか.しかし,本書のアプローチ方法やその成果は今後,それぞれの分野の研究だけでなく,漢文医薬文献の解読や東西交渉史の理解にも影響を与えるものと思われる.
(中略)
本書は内陸アジアの言語で書かれた医薬文献の研究書である.対象史料はおよそ4世紀から10世紀,中国王朝からみれば魏晋南北朝から隋唐五代期のものが主体である.ただ著者の視点は胡語文献の史料的,社会史的背景の分析にあり,とくに漢文史料や「中国」の立場を強調するような方向には向かっていない.これは社会生活史的視点を重視した結果であり,また著者が内陸アジアの医薬文献にみられる非漢語文化圏間の交流を注視したためと思われる.これらの点でも本書は従来の中国における医史学研究において特異な位置を占めるといえる.(以下略)
※なお、陳明氏の紹介とは異なる内容で一文添えておきたい。掲載誌の『西北出土文献研究』は国会図書館にも納本されている学術誌である。ただ、CiNiiにはとられていないことからみて、国会図書館の雑誌記事索引データベースの採録基準にあてはまっていないのかもしれない。
ところが一方でこれに類する雑誌の掲載論文のほとんどがCiNiiに登録されている。その差がよくわからない。学術的なデータの電子化が一般化した現在そしてこの先、CiNiiや雑誌記事索引データベースに載っていない論文は業績として埋もれてしまう可能性は高い。
国会図書館の担当者には是非、採録基準や範囲の再確認を願いたい。まあ将来的にはPDFで公開すればよいのだが。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2008/06/06/3565285
米沢藩『本草考彙』研究序説 ― 2008/07/04 00:11
岩本篤志、米沢藩『本草考彙』研究序説―佐藤中陵と曽槃および好生堂に関する新資料、『新潟史学』59号、2008年6月、34~55頁。
以下、「はじめに」より
藁科玄隆撰『本草考彙』は李時珍『本草綱目』の分類をもちい、佐藤成裕、曽槃、小野職博の説を中心に整理・考察をくわえた本草書で、藁科が六八才の文政一三年(一八三〇)に米沢で完成した。藁科玄隆は文政八年、米沢藩「本草会」頭取になった人物で、『本草考彙』を好生堂に納める際、他の藩医等がこの書を時の藩主、上杉斉定に褒賞するようすすめた記録で知られてはいたが、本書は藩蔵書の大半を継承したとされる市立米沢図書館には所蔵されておらず、ながいことすでに失われた典籍と考えられていた。
しかし、前稿で述べたように、文部省は明治四年から九年にかけ、全国の旧藩蔵書を調査したうえで書籍を選んで提出させており、米沢藩の蔵書を継承した置賜県もその対象となった。『本草考彙』はそのひとつに選定されており、明治八年、文部省が旧藩蔵書を交付した東京書籍館のもとへ移籍され、後身の国会図書館へと伝存することになった。来歴の複雑さゆえか、国会図書館の目録と『国書総目録』に著録されるほかは、二〇〇二年刊行の磯野直秀『日本博物誌年表』による簡単な紹介がその内容に言及したはじめてのものと思われる。
(以下略)
本草書と「採薬」の関係を探った論文です。おまえは何、道草くってんだといわれそうですが、道草ではありませんよ。本草です。
以下、「はじめに」より
藁科玄隆撰『本草考彙』は李時珍『本草綱目』の分類をもちい、佐藤成裕、曽槃、小野職博の説を中心に整理・考察をくわえた本草書で、藁科が六八才の文政一三年(一八三〇)に米沢で完成した。藁科玄隆は文政八年、米沢藩「本草会」頭取になった人物で、『本草考彙』を好生堂に納める際、他の藩医等がこの書を時の藩主、上杉斉定に褒賞するようすすめた記録で知られてはいたが、本書は藩蔵書の大半を継承したとされる市立米沢図書館には所蔵されておらず、ながいことすでに失われた典籍と考えられていた。
しかし、前稿で述べたように、文部省は明治四年から九年にかけ、全国の旧藩蔵書を調査したうえで書籍を選んで提出させており、米沢藩の蔵書を継承した置賜県もその対象となった。『本草考彙』はそのひとつに選定されており、明治八年、文部省が旧藩蔵書を交付した東京書籍館のもとへ移籍され、後身の国会図書館へと伝存することになった。来歴の複雑さゆえか、国会図書館の目録と『国書総目録』に著録されるほかは、二〇〇二年刊行の磯野直秀『日本博物誌年表』による簡単な紹介がその内容に言及したはじめてのものと思われる。
(以下略)
本草書と「採薬」の関係を探った論文です。おまえは何、道草くってんだといわれそうですが、道草ではありませんよ。本草です。
敦煌文献の形と色―英仏蔵文献に関する近年の図録本から ― 2008/03/25 18:10
岩本篤志「敦煌文献の形と色―英仏蔵文献に関する近年の図録本から―附:敦煌漢文文献精細図版索引(稿)」、『資料学研究』第5号、2008年3月。
内容は以下の本の紹介とその特徴を述べたもの。実物の敦煌文書を見る際のポイントと図録の関係、役割を考えてみた。敦煌漢文文献精細図版索引は英仏露三国が所蔵する敦煌文献に関する精細図版(カラーもしくはマイクロによらない写真)の所在を文書番号毎に目録化したもの。
(1) Susan Whitfield (ed.) ,The Silk Road: Trade, Travel, War and Faith、British Library,2004. ISBN:193247613X.(Paperback), 0712348581(Hardback)
(2) Nathalie Monnet(ed.) ,Chine : L'empire du trait,Bibliothèque Nationale de France ,2004.
ISBN: 2717722858.
(3) 李徳範(校録)『敦煌西域文献旧照片合校-国家図書館敦煌研究資料叢刊』. 北京図書館出版社、2007年。ISBN 978-7-5013-3505-3.
内容は以下の本の紹介とその特徴を述べたもの。実物の敦煌文書を見る際のポイントと図録の関係、役割を考えてみた。敦煌漢文文献精細図版索引は英仏露三国が所蔵する敦煌文献に関する精細図版(カラーもしくはマイクロによらない写真)の所在を文書番号毎に目録化したもの。
(1) Susan Whitfield (ed.) ,The Silk Road: Trade, Travel, War and Faith、British Library,2004. ISBN:193247613X.(Paperback), 0712348581(Hardback)
(2) Nathalie Monnet(ed.) ,Chine : L'empire du trait,Bibliothèque Nationale de France ,2004.
ISBN: 2717722858.
(3) 李徳範(校録)『敦煌西域文献旧照片合校-国家図書館敦煌研究資料叢刊』. 北京図書館出版社、2007年。ISBN 978-7-5013-3505-3.
「米澤藏書」からみた江戸期における藩校蔵書の形成 ― 2007/12/25 17:37
岩本篤志、「米澤藏書」からみた江戸期における藩校蔵書の形成―国会図書館蔵旧興譲館本を中心に、『汲古』第52号、2007年12月。
・・・・ところで『国立国会図書館蔵蔵書印譜』は「米澤藏書」印を紹介し、「(元禄一二年の)目録中に、この印を持つ当館の蔵書七点が含まれている」としている 。そこで後述の交付書目をてがかりに調べると、さらに多くの「米澤藏書」印記がある典籍を特定するにいたった。・・・・
少しタイトルが冗長だったかもしれない。また少し内容とずれているというご指摘をいただいた。「米沢藩校の蔵書形成について」あたりがよかったのかもしれない?よく考えて言葉を入れたつもりだったのだが、この辺、まだまだである。
直近の調査で聞いた予期せぬ情報によれば、実は修正箇所(特に数値)がある。数値的には大きいが、いまのところ拙稿の論に影響はないとはおもっている。改めて論じることにしたい。なんにせよ、今、印刷されたモノは1年前に書きはじめ半年前には大体書けてたものです。念のため。
・・・・ところで『国立国会図書館蔵蔵書印譜』は「米澤藏書」印を紹介し、「(元禄一二年の)目録中に、この印を持つ当館の蔵書七点が含まれている」としている 。そこで後述の交付書目をてがかりに調べると、さらに多くの「米澤藏書」印記がある典籍を特定するにいたった。・・・・
少しタイトルが冗長だったかもしれない。また少し内容とずれているというご指摘をいただいた。「米沢藩校の蔵書形成について」あたりがよかったのかもしれない?よく考えて言葉を入れたつもりだったのだが、この辺、まだまだである。
直近の調査で聞いた予期せぬ情報によれば、実は修正箇所(特に数値)がある。数値的には大きいが、いまのところ拙稿の論に影響はないとはおもっている。改めて論じることにしたい。なんにせよ、今、印刷されたモノは1年前に書きはじめ半年前には大体書けてたものです。念のため。
書評・「世界史」の舞台にたったソグド人 ― 2007/09/03 20:52
岩本篤志、書評・「世界史」の舞台にたったソグド人(森安孝夫著『唐帝国とソグド人』講談社)、『東方』319号、2007年9月。
http://www.toho-shoten.co.jp/
同号掲載の他の書評も興味深い。
「唐令研究の新史料出現-天一閣明鈔本天聖令」
「開封の消えたユダヤ人を捜し求めて」
「清代モンゴル史研究の到達点」
http://www.toho-shoten.co.jp/
同号掲載の他の書評も興味深い。
「唐令研究の新史料出現-天一閣明鈔本天聖令」
「開封の消えたユダヤ人を捜し求めて」
「清代モンゴル史研究の到達点」
再購入 図録『特別展 直江兼続』 ― 2007/05/20 15:41
図録『特別展 直江兼続』、米沢市上杉博物館、2007年4月。総頁数127頁。
以前、紹介したが今回は追加で3冊購入(公費)。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/04/26/1467888
再度、米沢にいったのは講演会があったからである。無事終了した。
今回の講演にあたって準備していただいた米沢市立上杉博物館の
皆様に感謝したい。
http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/041kanetsugu.htm
「直江兼続と漢籍-東アジアにおける「米澤蔵書」」
講師:岩本 篤志 氏(新潟大学大学院 現代社会文化研究科助教)
期日:5月19日(土)14:00~16:00
場所:伝国の杜大会議室
入場無料
120人も聴きにきてくれたとのこと。一般向けには難しい話をしてるという実感が自分にはあったのだが、発表後にいただいたお二方の質問は当方の発表が到達できていない先を見事にとらえたもので、驚いた。
あとできけばお二人とも専門家といってよい様な人たちで、どうりでツボをついているわけだと思った。あらためて勉強させていただくことにしたい。
以前、紹介したが今回は追加で3冊購入(公費)。
http://iwamoto.asablo.jp/blog/2007/04/26/1467888
再度、米沢にいったのは講演会があったからである。無事終了した。
今回の講演にあたって準備していただいた米沢市立上杉博物館の
皆様に感謝したい。
http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/041kanetsugu.htm
「直江兼続と漢籍-東アジアにおける「米澤蔵書」」
講師:岩本 篤志 氏(新潟大学大学院 現代社会文化研究科助教)
期日:5月19日(土)14:00~16:00
場所:伝国の杜大会議室
入場無料
120人も聴きにきてくれたとのこと。一般向けには難しい話をしてるという実感が自分にはあったのだが、発表後にいただいたお二方の質問は当方の発表が到達できていない先を見事にとらえたもので、驚いた。
あとできけばお二人とも専門家といってよい様な人たちで、どうりでツボをついているわけだと思った。あらためて勉強させていただくことにしたい。
宣伝 特別展 直江兼続 ― 2007/04/26 21:55
図録『特別展 直江兼続』、米沢市上杉博物館、2007年4月。総頁数127頁。
図録の編集・執筆は上杉博物館の阿部哲人氏。
私も寄稿させていただいた。
岩本篤志「直江兼続と漢籍-「米沢蔵書」と医書を中心に」。
実は拙稿は従来の説の要約と不確かな推測にすぎないという感じをもっている。この図録でみるべきは拙文ではない。
国宝、重文がずらっとならぶ出展資料のカラー写真につけられた解説こそ見るべきで、書状などの文書と蔵書の解説を読んでいけばその生涯をじゅうぶんにたどることができる。しかもこの図録には文書は字が読めるサイズでフルカラー掲載されており、漢籍類もおおよそ書影をみることができる。その迫力には圧倒される。
これこそ直江兼続の実像にせまるものであり、新潟・会津・米沢の中世を語る上でも欠くべからざる一冊である。もちろん、五山や足利学校といった関係にも濃密に言及されている。またご存じのように関ヶ原の戦いも「学校で教わったの」とは別の角度からみることができる。
図録は通例、再版されないし、古書以外は流通にのらない。関心のある方は是非とも米沢にでむかれるか、博物館にといあわせ、この機会の購入をおすすめしたい。
展示は前後期で一部異なるが、あわせて130点ほどが出品される。漢籍類(抄物もあるが)だけあげれば以下の通り。
国宝・宋版『史記』、国宝・宋版『漢書』、国宝・宋版『後漢書』、『古文新宝後集抄』、『施氏七書講義』、『文選』(直江版)、『韻鏡』、『桃源史記抄』、『困学紀聞』、『霊棋経』、重文『備急千金要方』。
詳細はこちら。
http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/041kanetsugu.htm
<追記>2007.5.1
大河ドラマの件、地元の人(六日町、上越市、与板町、米沢市)には喜ばしい話だと思います。私は予測していなかった事態で唖然としています。ともかく、図録は学術的に価値あるモノですよ。1500円。
図録の編集・執筆は上杉博物館の阿部哲人氏。
私も寄稿させていただいた。
岩本篤志「直江兼続と漢籍-「米沢蔵書」と医書を中心に」。
実は拙稿は従来の説の要約と不確かな推測にすぎないという感じをもっている。この図録でみるべきは拙文ではない。
国宝、重文がずらっとならぶ出展資料のカラー写真につけられた解説こそ見るべきで、書状などの文書と蔵書の解説を読んでいけばその生涯をじゅうぶんにたどることができる。しかもこの図録には文書は字が読めるサイズでフルカラー掲載されており、漢籍類もおおよそ書影をみることができる。その迫力には圧倒される。
これこそ直江兼続の実像にせまるものであり、新潟・会津・米沢の中世を語る上でも欠くべからざる一冊である。もちろん、五山や足利学校といった関係にも濃密に言及されている。またご存じのように関ヶ原の戦いも「学校で教わったの」とは別の角度からみることができる。
図録は通例、再版されないし、古書以外は流通にのらない。関心のある方は是非とも米沢にでむかれるか、博物館にといあわせ、この機会の購入をおすすめしたい。
展示は前後期で一部異なるが、あわせて130点ほどが出品される。漢籍類(抄物もあるが)だけあげれば以下の通り。
国宝・宋版『史記』、国宝・宋版『漢書』、国宝・宋版『後漢書』、『古文新宝後集抄』、『施氏七書講義』、『文選』(直江版)、『韻鏡』、『桃源史記抄』、『困学紀聞』、『霊棋経』、重文『備急千金要方』。
詳細はこちら。
http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/041kanetsugu.htm
<追記>2007.5.1
大河ドラマの件、地元の人(六日町、上越市、与板町、米沢市)には喜ばしい話だと思います。私は予測していなかった事態で唖然としています。ともかく、図録は学術的に価値あるモノですよ。1500円。
宣伝 敦煌本『新修本草』校注初稿 ― 2007/03/16 19:41
岩本篤志「敦煌本『新修本草』校注初稿」、資料学研究、第4号、99~125頁、2007年3月。
「すでに『新修本草』については仁和寺の残巻や敦煌文献などの釈文が作成・公表され、中国と日本でそれぞれ復原本が出版されている。しかし、敦煌文献『新修本草』残巻にかぎっては十分に研究されてきたとは言えない。・・・・・・実際の写本は白黒写真やマイクロフィルムと異なり、墨跡が鮮明である。気づいたのは、広く流通している釈文には誤脱、誤読、行数の数え間違いなどがみられるということであった。・・・」(はじめにより抜粋)
資料学研究、第4号の目次はこちら。
http://sekio516.exblog.jp/5340376
さて次は「越後文書宝翰集 古文書学入門」を紹介の予定だがちょっと一息。
「すでに『新修本草』については仁和寺の残巻や敦煌文献などの釈文が作成・公表され、中国と日本でそれぞれ復原本が出版されている。しかし、敦煌文献『新修本草』残巻にかぎっては十分に研究されてきたとは言えない。・・・・・・実際の写本は白黒写真やマイクロフィルムと異なり、墨跡が鮮明である。気づいたのは、広く流通している釈文には誤脱、誤読、行数の数え間違いなどがみられるということであった。・・・」(はじめにより抜粋)
資料学研究、第4号の目次はこちら。
http://sekio516.exblog.jp/5340376
さて次は「越後文書宝翰集 古文書学入門」を紹介の予定だがちょっと一息。
徐顕秀墓出土貴石印章と北斉政権 ― 2006/10/29 23:32
岩本篤志「徐顕秀墓出土貴石印章と北斉政権」,『史滴』第27号:136-152,2005年12月.
・・・さて、徐顕秀は墓誌によれば、祖父が北魏の辺境の鎮将で、鮮卑的気風の強い地域の出身の武人である。ただ徐顕秀墓は従来知られている中でも大規模な壁画墓であり、また、青い石(簡報によればトルマリン)を嵌めた金の装飾をほどこした指輪が副葬されていた。正史にさえ立伝されていない北族系の武人の墓から西方伝来とおぼしき豪華な指輪が出土したことは北斉政権下でおきていた社会事象や『北斉書』の叙述を分析していくための大きな手がかりとなると思われる・・・
これも少し古いが紹介。『史滴』は早稲田大学東洋史懇話会の雑誌。なおこの27号は北朝史特集であり、他にも北朝関係の論文が多数のる。興味のある方にはおすすめできる。また下の図書館では閲覧できる。
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AN00332609
・・・さて、徐顕秀は墓誌によれば、祖父が北魏の辺境の鎮将で、鮮卑的気風の強い地域の出身の武人である。ただ徐顕秀墓は従来知られている中でも大規模な壁画墓であり、また、青い石(簡報によればトルマリン)を嵌めた金の装飾をほどこした指輪が副葬されていた。正史にさえ立伝されていない北族系の武人の墓から西方伝来とおぼしき豪華な指輪が出土したことは北斉政権下でおきていた社会事象や『北斉書』の叙述を分析していくための大きな手がかりとなると思われる・・・
これも少し古いが紹介。『史滴』は早稲田大学東洋史懇話会の雑誌。なおこの27号は北朝史特集であり、他にも北朝関係の論文が多数のる。興味のある方にはおすすめできる。また下の図書館では閲覧できる。
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AN00332609
文字と紙背から見た敦煌における『新修本草』 ― 2006/10/26 21:45
岩本篤志 「文字と紙背から見た敦煌における『新修本草』」、『唐代史研究』9, pp. 56-72,2006年7月
・・・従来の研究はテキストとしての原貌を求めることに重点があったため、本草書が唐代にいたってなぜ勅撰となったのか、また敦煌から『新修本草』の一部が見つかったのはなぜか、といった根本的な問いに答えられるものとはなっていなかった。・・・
『唐代史研究』は唐代史研究会の機関誌。『唐代史研究』の流通量は少ないようですが、東方書店、朋友書店などでは購入できるはずです。
以下の図書館に所蔵されています。
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AA11286647
3ヶ月前にでた拙稿ですが、その後、8月にここで話題にした敦煌文献P.3714、それ自体をみてきました。拙稿に自信をもってかえってこれました。
・・・従来の研究はテキストとしての原貌を求めることに重点があったため、本草書が唐代にいたってなぜ勅撰となったのか、また敦煌から『新修本草』の一部が見つかったのはなぜか、といった根本的な問いに答えられるものとはなっていなかった。・・・
『唐代史研究』は唐代史研究会の機関誌。『唐代史研究』の流通量は少ないようですが、東方書店、朋友書店などでは購入できるはずです。
以下の図書館に所蔵されています。
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AA11286647
3ヶ月前にでた拙稿ですが、その後、8月にここで話題にした敦煌文献P.3714、それ自体をみてきました。拙稿に自信をもってかえってこれました。