新収 中国古兵器論叢2007/10/16 23:00

楊泓(著)『中国古兵器論叢』(増訂本)、中国社会科学出版社、2007年4月。

殷周から五代宋くらいまでの様々な武具に関する論考13篇をのせる。膨大な考古資料を駆使している。1985年刊行の重印。なお本書には、1985年に刊行された日本語訳本(関西大学出版部)がある。

 信玄の次は『水経注』、その次は兵器。
 なんかずいぶん分野をちらけて読んでいるようだが、ある一つのことをじーっとみていても良いアイデアがうかぶ脳力をもちあわせていないのでこれが自分にはあっている。

 研究になにがしかの意外性がないならばその価値は低いということに他ならない。だから自分がすぐにわかるようなアイデアには書く価値を感じないし、ましてや他人に次を見すかされてしまうようでは文章を書くものとしては最悪である。もちろん意外性ばかりをおってると、「トンデモ」になる可能性があるが、「専門性」の高さを追求しているとしばしば根本的な発想で先行研究に盲従する可能性があることは怖い。先行研究があるないではなくて、問題のとらえ方、解決の思考法としてどう新しいか、それが問われるところだと思っている。
 
 理屈をこねるのは徐々にうまくなっているが、読んだことだけでなく、自分が書いたことすら忘れそうになるこの頃である。だから時系列整理、カテゴリ分類、串刺し検索をかねそなえ、適度な緊張感があって、かついい加減に書いても許される理想的なデータベースがこのブログである。

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