拝受 杏雨 第14号2011/07/10 00:38

杏雨書屋『杏雨』第14号、2011年6月。

(所蔵資料翻刻)
古泉圓順 『薬種抄二』

(講演録)
岡野誠、唐宋史料に見る『法』と『医』の接点
池田温、敦煌秘笈の価値
太田由佳、本草家松岡恕庵の生涯と学問
辻本雅史、貝原益軒の思想世界

(論文)
黒田彰、杏雨書屋本太公家教について
岩本篤志、『新修本草』序例の研究
橘堂晃一、清野謙次旧蔵敦煌写本の一断簡によせて
田中圭子、東山御文庫所蔵「薫物調合秘方」解説と釈文

(奨励論文)
秋月武児、紀州の本草家畔田翠山の研究
白井順、三木文庫調査報告

杏雨書屋からいただいた。ありがとうございました。
 全532頁。巻末には前号同様杏雨書屋所蔵資料(敦煌秘笈含む)閲覧の際の申請手順などが記されている。

 掲載されたいずれもが杏雨書屋所蔵資料に関係する分析が示される。岡野(羽20)、池田(特に羽63、羽27-1)、黒田(羽664)、岩本(羽40)、橘堂(羽570)が特に敦煌秘笈に関する内容。律令関係・社会経済史料・童蒙書・本草書・仏教経典とバラエティに富む。羽570、羽664は図録未公刊部分だが展示会で出品され、パンフレットに掲載されている。
 三木文庫は朝鮮医学史のみならず敦煌医薬文献研究にも大きな足跡を残した三木栄旧蔵書による。岡野講演録は前掲 http://iwamoto.asablo.jp/blog/2011/07/07/5946400 

 なお拙稿、注10)の末尾の一文は誤りなので訂正してください。L2371は新番号でなく臨2371と同じく旧番号。国家図書館蔵『新修本草』断片「旧:L2371」は現在、「BD12242」として整理されており、2009年後半に刊行された『国家図書館蔵敦煌遺書』に収録・公開済み。

コメント

トラックバック